八戸えんぶり世界に発信 VISITはちのへが英仏のメディアを招きプロモーション展開

お庭えんぶりを鑑賞後、えんぶり組と交流する英国、フランスのメディア関係者=18日、八戸市の更上閣
お庭えんぶりを鑑賞後、えんぶり組と交流する英国、フランスのメディア関係者=18日、八戸市の更上閣
国重要無形民俗文化財「八戸えんぶり」(17~20日)を冬季の観光誘客に生かそうと、八戸圏域版DMO(観光地域づくり推進法人)「VISIT(ビジット)はちのへ」が国内外への情報発信を進めている。期間中はインバウンド(訪日外国人客)のターゲット.....
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 国重要無形民俗文化財「八戸えんぶり」(17~20日)を冬季の観光誘客に生かそうと、八戸圏域版DMO(観光地域づくり推進法人)「VISIT(ビジット)はちのへ」が国内外への情報発信を進めている。期間中はインバウンド(訪日外国人客)のターゲットに据える英国とフランスからメディア関係者を招き、八戸地方で伝承されてきた民俗芸能のプロモーションを展開。八戸圏域や周辺の観光資源と連動させて認知度向上を図り、来年以降の誘客増を目指す。えんぶりの世界観は、欧州でも脚光を浴びることができるか―。[br] 同法人のインバウンド戦略は、欧米やオーストラリアを主なターゲットにしていたが、昨年10月から英国とフランスに絞り込んで取り組んでいる。アジア圏に比べると訪日客数は少ないものの、自然や文化、民俗に特色がある八戸圏域は、英仏の旅行者に受け入れられやすいとの考えだ。[br] 新たな活動として、現地にマーケティングの代理業者を配置し、旅行会社やメディアなどへ八戸圏域の魅力を売り込んでいる。[br] えんぶりに関しては、国内向けのPR方法を工夫。事業の柱に位置付ける「デジタルマーケティング」を駆使し、インターネット上の広告などで知名度アップと誘客促進を図った。[br] 同法人は八戸えんぶりに合わせ、15~20日の日程で英仏の旅行専門誌や地方紙などのメディア計9社の関係者を招いている。十和田市版DMOの十和田奥入瀬観光機構、岩手県の八幡平DMOと連携し、インバウンド向けの広域観光の可能性を模索する狙いもある。[br] 英仏メディアの一行は、17日に「一斉摺(ず)り」を見学し、18日夜には「お庭えんぶり」を鑑賞。太夫の勇壮な摺りや子どもたちの祝福芸をカメラで撮影するなどし、興味津々の様子で取材活動を進めていた。[br] 歴史や旅をテーマにしたフランスの雑誌の女性は「えんぶりの動きは北ヨーロッパのダンスに似ている。子どもの舞は言葉が分からなくても面白さが伝わってくる」と関心を寄せた。[br] 英国の旅行関連雑誌の男性は「えんぶりは魅力的で良かった。英国人は八戸に興味を持ってくれるかもしれない。記事に取り上げて紹介したい」と話した。[br] VISITはちのへは、えんぶりの魅力を生かして英仏に八戸圏域をアピールする方針。塚原隆市理事長は「えんぶりや八戸三社大祭といった祭りの文化は、外国人にも興味を持ってもらえるはずだ。伝統や芸術などの視点を大切にして、インバウンド誘客に取り組みたい」としている。お庭えんぶりを鑑賞後、えんぶり組と交流する英国、フランスのメディア関係者=18日、八戸市の更上閣