「縄文遺跡群」の保全状況、4道県関係者が情報共有

縄文遺跡群の保全管理について情報共有した連絡会議=17日、青森市
縄文遺跡群の保全管理について情報共有した連絡会議=17日、青森市
2021年の世界文化遺産登録を目指す「北海道・北東北の縄文遺跡群」について、保全状況などを話し合う連絡会議(議長・岡田康博青森県世界文化遺産登録推進室長)の初会合が17日、青森市で開かれた。4道県の関係者約80人が講演を踏まえ、保全管理につ.....
有料会員に登録すれば記事全文をお読みになれます。デーリー東北のご購読者は無料で会員登録できます。
ログインの方はこちら
新規会員登録の方はこちら
お気に入り登録
週間記事ランキング
 2021年の世界文化遺産登録を目指す「北海道・北東北の縄文遺跡群」について、保全状況などを話し合う連絡会議(議長・岡田康博青森県世界文化遺産登録推進室長)の初会合が17日、青森市で開かれた。4道県の関係者約80人が講演を踏まえ、保全管理について情報共有した。今秋にも予定される国際記念物遺跡会議(イコモス)による現地調査、そして世界遺産登録後も対応が求められる課題に対し、岡田室長は「どう保全していくかが厳しく問われる。きちんと情報共有する仕組みをさらに検討していきたい」と話した。[br] 同会議は、遺跡群の推薦が閣議了解された昨年12月20日に設立。17遺跡がある4道県と各市町の文化財保護や都市計画などの担当者で構成される。[br] 会議では、東京文化財研究所の二神葉子氏が「世界文化遺産の保全と遺産影響評価について」と題して講演。過去に開発で価値が損なわれたとして一覧表から抹消された遺跡もあり、現在は遺産やその周辺で開発などが行われる際は、遺産への影響を回避する手法を検討する「遺産影響評価」の実施が求められる例が増えているという。[br] 二神氏は「(世界遺産登録は)世界に対して保護の責任を持つということ。地元の関係者も保全や管理に関わる意識を持つことが大切だ」と話した。[br] 遺跡の保全を図る上では景観計画の策定が有効とされている。岡田室長によると、現地調査までに景観計画に着手している自治体は半数程度の見込み。[br] 会議後の取材に、岡田室長は「現地調査は保全状況を確認する最後の場。具体的な内容で説明できるようにしたい」と強調した。縄文遺跡群の保全管理について情報共有した連絡会議=17日、青森市