RFS 6年の審査終了 規制委、津波対策了承

新規制基準適合に向けたリサイクル燃料貯蔵(奥側)の説明を了承した審査会合=17日、東京都内
新規制基準適合に向けたリサイクル燃料貯蔵(奥側)の説明を了承した審査会合=17日、東京都内
原子力規制委員会は17日、使用済み核燃料中間貯蔵施設(むつ市)の審査会合を開き、設計基準上の確認が残っていたリサイクル燃料貯蔵(RFS)の津波対策を大筋で了承した。前提となる津波の高さなど、起こり得る自然災害の想定が妥当かどうかを審議する会.....
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 原子力規制委員会は17日、使用済み核燃料中間貯蔵施設(むつ市)の審査会合を開き、設計基準上の確認が残っていたリサイクル燃料貯蔵(RFS)の津波対策を大筋で了承した。前提となる津波の高さなど、起こり得る自然災害の想定が妥当かどうかを審議する会合も14日に終わっており、2014年1月に始まった同施設の審査会合は実質的に終了した。[br] これを受けてRFSは会合の中で、これまで規制委に説明してきた内容をまとめた「補正申請書」を本年度内に提出したい意向を表明。事務方の原子力規制庁は審査書案を作成、規制委が新規制基準に適合すると判断すれば、事実上の合格証として了承する公算だ。規制委関係者は、審査書案の取りまとめが早くても春の大型連休前後になるとの見通しを示した。[br] 中間貯蔵施設では、核燃料を保管する金属容器(キャスク)で一定の安全性を担保できるとされる。原発のように厳格な事故対策が要求されない代わりに、設計基準に基づくハード面の対策が主な論点だった。[br] 会合で規制委は、新基準の条文ごとに安全対策を整理した「まとめ資料」に沿って確認を進めた。RFSが高さ23メートルの「仮想的大規模津波」によって貯蔵建屋の一部が損傷し、天井クレーンなどの重量物が落下してもキャスクの閉じ込め機能が損なわれないと説明。規制委から異論は出ず、山中伸介委員は「補正書が十分でなければ再補正をお願いすることになる。十分精査して申請してほしい」と求めた。[br] RFSは審査に合格後、安全対策工事の着手に必要な認可(設工認)に関する審査も受ける。21年度を「見込み」としている、操業開始時期の詳細な検討に入ることになるが、山崎克男副社長は会合後の取材に「最後の詰めが大事だ」と述べるにとどめた。新規制基準適合に向けたリサイクル燃料貯蔵(奥側)の説明を了承した審査会合=17日、東京都内