青い森信用金庫は12日、青森県内中小企業の2021年1~3月期の景況リポートをまとめた。全産業の売上高に関する業況判断指数(DI)は、前期(20年10~12月期)との比較で2・3ポイントアップのマイナス42・7となり、3期連続で上向いた。全6業種のうち建設業、小売業、サービス業の3業種で改善した。来期(4~6月期)については建設業以外の5業種で増加を見込んだ。[br][br] DIは、前年同期に比べて業績が「良い」と回答した企業の割合から、「悪い」と答えた企業の割合を引いた値。製造、卸売り、小売り、建設、サービス、不動産の6業種を調査した。[br][br] 今回は3月中に978社が回答。地区別では八戸308社、上十三172社、下北122社、青森205社、津軽171社だった。[br][br] 業種別は、建設がマイナス12・4(前期比4・3ポイント増)、小売りがマイナス52・8(8・3ポイント増)、サービス業がマイナス56・9(2・6ポイント増)でアップ。製造がマイナス48・5(1・1ポイント減)、卸売りがマイナス51・7(7・4ポイント減)、不動産がマイナス37・2(15・8ポイント減)だった。[br][br] 地区別では、八戸がマイナス42・2(1・2ポイント減)、上十三がマイナス55・2(1・2ポイント減)でダウン。下北がマイナス45・1(0・8ポイント増)、青森がマイナス39・0(4・6ポイント増)、津軽がマイナス33・9(10・5ポイント増)で改善した。来期は津軽以外の4地区で上昇を見込んだ。[br][br] 一方、経営上の問題点の調査では、「売り上げの停滞・減少」が57・9%で最多。次いで、「同業者との競争激化」が24・4%、「人手不足」が22・9%、「利幅縮小」が17・4%となった。一方、他業種と比較して新型コロナウイルスの影響が少ない建設業は、人手不足が最も多い42・1%だった。