「呪術廻戦」聖地が人気/岐阜・千光寺 人気キャラ両面宿儺と縁

 両面宿儺立像(左)と両面宿儺坐像
 両面宿儺立像(左)と両面宿儺坐像
人気漫画「呪術廻戦」に登場するキャラクターにゆかりがある岐阜県高山市の千光寺を、親子連れや女性らのファンが多く訪れている。地元で古くから親しまれてきた鬼神「両面宿儺(りょうめんすくな)」が祭られ、モチーフになったとされる。住職大下大圓さん(.....
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 人気漫画「呪術廻戦」に登場するキャラクターにゆかりがある岐阜県高山市の千光寺を、親子連れや女性らのファンが多く訪れている。地元で古くから親しまれてきた鬼神「両面宿儺(りょうめんすくな)」が祭られ、モチーフになったとされる。住職大下大圓さん(66)は「たくさんの人に飛騨地方の郷土史を知ってもらえるのはうれしい」と、思わぬ“聖地巡礼”を歓迎している。[br][br] 両面宿儺は「日本書紀」で、一つの胴体に二つの顔、手足が4本ずつあると描かれ、大和朝廷にくみしない「逆賊」として記されている。漫画では、人に災いをもたらす「呪霊(じゅれい)」と戦う高校生が主人公で、両面宿儺は物語の鍵を握る悪役として登場。2018年3月から集英社の週刊少年ジャンプに連載中で、今年4月には単行本の累計発行部数が4500万部を突破した。[br][br] 飛騨地方では、両面宿儺は1600年前、後に千光寺が建てられた山を開き、一帯を支配した豪族と伝えられる。民を率いて土地を耕すなど英雄としての逸話があり、寺にも宿儺をかたどった数々の像が祭られている。[br][br] 寺は、江戸時代の僧円空が長期滞在したことでも有名。円空仏目当ての見物客が多かったが、今年から客層が一変した。大下さんは、遠方から足を運んでくれた人たちに少しでも両面宿儺のことを知ってもらおうと、法要に限っていた「宿儺堂」の特別公開を週末に実施。本堂奥に安置していた「両面宿儺立像」を、円空が制作した「両面宿儺坐像」と並べて展示することも試みている。[br][br] 自身も漫画を読んだという大下さんは「歴史上の両面宿儺をいろいろな角度から学ぶことで、善と悪について考えるきっかけになる」と期待する。「宿儺尊」と記す御朱印が人気で「両面宿儺お守り」も在庫が少なくなってきたという。特別公開は年末までの予定。 両面宿儺立像(左)と両面宿儺坐像