若年女性の住まいと自立支援 横須賀市にシェアハウス

 若年女性に支援を提供するシェアハウス「アマヤドリ」の菊池操さん(右)=4月、神奈川県横須賀市
 若年女性に支援を提供するシェアハウス「アマヤドリ」の菊池操さん(右)=4月、神奈川県横須賀市
居場所がなかったり、経済的に困窮したりしている18歳~20代の女性に、住まいと自立のための支援を提供するシェアハウス「アマヤドリ」が5月、神奈川県横須賀市にオープンした。名前は、運営者の菊池操(みさお)さん(37)が「降りやまない雨はない。.....
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 居場所がなかったり、経済的に困窮したりしている18歳~20代の女性に、住まいと自立のための支援を提供するシェアハウス「アマヤドリ」が5月、神奈川県横須賀市にオープンした。名前は、運営者の菊池操(みさお)さん(37)が「降りやまない雨はない。少しの間ここにいて。雨が上がってから歩きだしたらいいよ」との思いを込めた。[br][br] 菊池さんは高校の元養護教諭。新型コロナウイルス感染拡大後、会員制交流サイト(SNS)でつながった卒業生から「死にたい」「家出した」との相談が連日寄せられるようになった。菊池さんは「コロナで自宅に閉じこもる生活が、家族や友人との関係を行き詰まらせている」と感じた。[br][br] 児童福祉法は18歳未満が対象。虐待や貧困に直面した子への公的支援は18歳になると途切れてしまう。自力で仕事や住まいを見つけられず、性犯罪に巻き込まれるケースも。菊池さんは「彼女たちが安心して住める家をつくりたい」と決意。昨秋に養護教諭を辞め、県の起業支援拠点「HATSU鎌倉」のサポートを受けて立ち上げた。[br][br] 場所は海と山に囲まれた住宅街。築30年以上の一軒家で、内部は改装済み。活動に賛同した持ち主が格安で貸してくれた。1階は居間と食堂など共用スペースで、2階は居室。最大7人入居可能で、家賃は月3万8千円~5万2千円。最初の半年は収入により減額もある。共同生活を送りながら、菊池さんらによるカウンセリングやキャリア支援を受けられる。[br][br] 公的な助成金がなかなかもらえず、主に自己資金で賄おうと考えていたが、SNSで寄付を呼び掛けると匿名で資金や物品、食料が瞬く間に集まった。「孤独を感じている女の子たちに、あなたを応援したい人がこんなにいるよと見せてあげたい」と菊池さん。「自信を取り戻し、未来を考えられるようになるまで寄り添いたい」と話す。 若年女性に支援を提供するシェアハウス「アマヤドリ」の菊池操さん(右)=4月、神奈川県横須賀市