東京都などに緊急事態宣言が発令される中で始まったゴールデンウイークの人出は、最初の緊急事態宣言発令期間を含む昨年5月に対して大幅に増加する傾向がみられた。NTTドコモがまとめた4日午後3時時点の人出は、昨年5月の休日平均と比べ全国の主要駅や繁華街計95地点全てで増加。3度目の宣言の抑制効果は限定的だといえそうだ。「自粛疲れ」や「宣言慣れ」が背景にはあるとみられる。[br][br] 3度目の宣言が発令中の4都府県も軒並み増加し、東京は銀座が80・6%増、渋谷センター街が91・8%増と倍近くになった。京都駅は68・2%増で、京都・四条河原町付近でも50・7%増えた。兵庫・三ノ宮駅は34・6%増。感染状況が深刻な大阪は梅田が15・2%増、難波は8・5%増と比較的小幅な増加にとどまった。[br][br] 全国で最も急激に増えたのは神奈川・みなとみらいの約4・1倍だった。約3・0倍の札幌駅、約2・3倍の福岡・博多駅、約2・2倍の名古屋駅も目立って増加した。逆に増加率が最も小さかったのは前橋駅の0・6%だった。[br][br] 一方、4都府県に緊急事態宣言が発令される前の日曜である4月18日との比較では、95地点のうち7割弱に当たる65地点で人出が減少した。減少幅が大きかった地点は、宣言発令中の4都府県が多かった。[br][br] 新型コロナウイルス感染拡大前(昨年1月18日~2月14日)の休日平均からの増減率を4月18日と比較すると、人出の減った幅が大きい上位12地点を宣言発令中の4都府県が占めた。0・3%減から53・8%減へ53・5ポイント低下した姫路駅が最も大きく、45・6ポイント下落の四条河原町付近、43・8ポイント下落の新宿駅と続いた。[br][br] これに対し、甲府駅南では28・7ポイント、横浜中華街駅でも7・6ポイントそれぞれ上昇し人出が増えた。[br][br] ドコモはスマートフォンの位置情報を活用し、人出を分析したデータを毎日公表している。