震災復興支援の10年振り返る チーム北リアス(野田)が書籍

出版された本を手に「あっという間の10年だった」と振り返る貫牛利一さん
出版された本を手に「あっという間の10年だった」と振り返る貫牛利一さん
東日本大震災で北奥羽地方最大の被災地となった野田村で支援を続ける、「チーム北リアス」の震災後10年の活動を記録した『東日本大震災と災害ボランティア 岩手県野田村、復興への道』(大阪大学出版会)が出版された。災害ボランティアが村民に寄り添って.....
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 東日本大震災で北奥羽地方最大の被災地となった野田村で支援を続ける、「チーム北リアス」の震災後10年の活動を記録した『東日本大震災と災害ボランティア 岩手県野田村、復興への道』(大阪大学出版会)が出版された。災害ボランティアが村民に寄り添って活動した歩みをまとめ、復興への道筋を考察している。[br][br] チーム北リアスは、青森県や関西の大学教職員や学生ら有志によるボランティアネットワークで、同村での災害ボランティアの中心的役割を果たした。現在も村民との交流や、地域見守り活動を続けている。[br][br] 主要メンバー10人が昨年春に執筆を始め、1年で出版にこぎ着けた。編者は大阪大大学院教授の渥美公秀(ともひで)さんと、村在住で現地事務所長の貫牛(かんぎゅう)利一さん。[br][br] 著書は、渥美さんと貫牛さんが意気投合する場面から始まり、震災がれきの撤去、津波で流された写真の返却、学生ワークショップなどの取り組みを紹介。ボランティアが被災者と共に課題を解決するための実践的手法を示し、ボランティアの魅力にも触れている。[br][br] 取材に対し、貫牛さんは「村民が何かを力にして進んでいくためには、人とのつながりが必要だと痛感した10年間だった」と振り返る。渥美さんは「次の10年は、もっともっと村民の村民による村民のための活動へとシフトしていきたい」と意気込んでいる。[br][br] 本は2420円(税込み)。初版1500部。問い合わせは大阪大学出版会=電話06(6877)1614=へ。出版された本を手に「あっという間の10年だった」と振り返る貫牛利一さん