青森県の青山祐治副知事は15日の県議会予算特別委員会で、横浜町と六ケ所村をつなぐ県道泊陸奥横浜停車場線の未舗装区間約10キロについて、「来年度、通年通行可能な2車線道路の整備に向け、新規事業化のための調査に着手する」と表明した。[br][br] 蛯沢正勝委員(自民)の質問に答えた。[br][br] 同線は町側の国道279号と村側の国道338号の間を東西に延びる。全長17・5キロのうち、比較的勾配が少ない町側の6・5キロと村側の0・9キロは2車線で舗装が完了している。[br][br] ただ、残り10・1キロはほぼ未舗装で急勾配や急カーブが多く、冬季(11月下旬~翌年5月末)は通行止めとなっている。このため、2町村と東通村は整備推進協議会を組織し、避難道路などの活用を見込み、早急な整備を要望してきた。[br][br] 県道路課によると、現在のルートで舗装を進めた場合、トンネル整備などに多額の費用を要するため、21年度は費用面などで最適な概略ルートを約1年で選定する。その後、予備設計と詳細設計にそれぞれ1年掛け、着工は24年度以降になる見通し。21年度の調査費は未定だが、県道整備事業費から捻出する。[br][br] 青山副知事は「災害に強い道路ネットワークの整備や六ケ所と横浜の連携を強化する上でも、路線強化は重要な課題と認識している」とし、早期整備の考えを示した。[br][br] 六ケ所村は津波などで国道が使えなくなった際、泊地区住民らの冬季の避難路を確保できないという課題を抱えてきた。戸田衛村長は取材に「村議会と一緒に要望してきたので、安堵あんどしている。実現に向けて着実に整備してほしい」と期待を寄せた。