東日本大震災から10年 教訓未来へ、北奥羽各地で追悼

大津波記念碑で鎮魂の鐘を鳴らす参列者の子ども=11日午後3時5分ごろ、野田村
大津波記念碑で鎮魂の鐘を鳴らす参列者の子ども=11日午後3時5分ごろ、野田村
東日本大震災から10年の節目を迎えた11日、北奥羽地方の被災地では追悼式などが行われた。「10年は区切りではない、これからも―」。穏やかな海の前で、地域住民らは亡き人へ鎮魂の祈りをささげ、未来へ教訓を語り継ぐことを誓った。 烈震と太平洋沿岸.....
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東日本大震災から10年の節目を迎えた11日、北奥羽地方の被災地では追悼式などが行われた。「10年は区切りではない、これからも―」。穏やかな海の前で、地域住民らは亡き人へ鎮魂の祈りをささげ、未来へ教訓を語り継ぐことを誓った。[br][br] 烈震と太平洋沿岸に押し寄せた大津波は、街を破壊し、多くの尊い命を奪った。関連死を含めた死者・行方不明者は東北地方を中心に2万2303人(9日現在、消防庁まとめ)に上った。[br][br] 北奥羽地方では49人の死者・行方不明者を出した。39人が亡くなった野田村では、十府ケ浦海岸を一望できる大津波記念碑前に献花台が設置され、遺族や関係者ら約200人が訪れた。抜けるような青空の下、癒えることのない深い悲しみを胸に花を手向け、穏やかな海に向かってそっと手を合わせた。[br][br] 4人が死亡、2人が行方不明の久慈市では、アンバーホールで復興祈念式が開かれた。消防団員や自主防災会の会員ら約100人が祭壇に献花。復興の誓いと防災に向けた決意を新たにした。[br][br] 1人が死亡、1人が行方不明になった八戸市でも各地で追悼イベントなどが行われた。同市鮫町の蕪嶋神社は、蕪島海水浴場で慰霊祭を実施。地元住民ら約200人が海に向かって黙とうした後、玉串をささげた。[br][br] 2人の犠牲者を出した三沢市の沿岸部にある六川目地区では、六川目自主防災会の一戸実会長(71)が当時の被害状況を記録した写真を手に地区内を歩き、10年前を振り返った。[br][br] このほか、被災した沿岸部の自治体では、サイレンが鳴り、住民らが静かに祈りをささげた。大津波記念碑で鎮魂の鐘を鳴らす参列者の子ども=11日午後3時5分ごろ、野田村