【震災10年】「頑張って」被災者にエール/フィギュア・羽生結弦選手

 フィギュアスケートのロシア杯男子で初優勝し、東日本大震災の被災者へのメッセージが書かれた日の丸を手にする羽生結弦=2011年11月、モスクワ(共同)
 フィギュアスケートのロシア杯男子で初優勝し、東日本大震災の被災者へのメッセージが書かれた日の丸を手にする羽生結弦=2011年11月、モスクワ(共同)
フィギュアスケート男子で冬季五輪2連覇の羽生結弦は(26)=ANA=が東日本大震災の発生から10年を迎えた11日に合わせ、コメントを寄せた。仙台市出身で避難所生活を経験した希代のスケーターは「僕は、この言葉に一番支えられてきた人間だと思うの.....
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 フィギュアスケート男子で冬季五輪2連覇の羽生結弦は(26)=ANA=が東日本大震災の発生から10年を迎えた11日に合わせ、コメントを寄せた。仙台市出身で避難所生活を経験した希代のスケーターは「僕は、この言葉に一番支えられてきた人間だと思うので、その言葉が持つ意味を、力を一番知っている人間だと思うので、言わせてください。頑張ってください」と被災者や被災地にエールを送った。[br] 「何を言えばいいのか、伝えればいいのか、分かりません」と書き出したメッセージは千文字を超える長文。10年前は仙台市内のリンクで激しい揺れに襲われ、スケート靴を履いたままで逃げ惑った。「あの日のことはすぐに思い出せます。(2月に福島、宮城両県で最大震度6強を観測した)この前の地震でも、思い出しました」と記憶が薄れることはない。[br] 当時はスケートを辞めようと考えたこともあった。心に傷を負ったが「痛みは、傷を教えてくれるもので、傷があるのは、あの日があった証明なのだなと思います。あの日以前の全てが、あったことの証だと思います」と今は受け止める。[br] 何度も被災地に足を運び「オリンピックというものを通して、フィギュアスケートというものを通して、被災地の皆さんとの交流を持てたことも、つながりが持てたことも、笑顔や、葛藤や、苦しみを感じられたことも、心の中の宝物です」と現地の人々への思いは強い。[br] 今後は24日開幕の世界選手権(ストックホルム)に臨む予定。来年の北京五輪では男子でギリス・グラフストレーム(スウェーデン)以来94年ぶりの3連覇も懸かる。「あの日から、皆さんからたくさんの『頑張れ』をいただきました。本当に、ありがとうございます。僕も、頑張ります」と決意を示した。 フィギュアスケートのロシア杯男子で初優勝し、東日本大震災の被災者へのメッセージが書かれた日の丸を手にする羽生結弦=2011年11月、モスクワ(共同)