保育士一斉退職へ/八戸の認定こども園 賃金、運営方針巡り理事長と対立

八戸市内の認定こども園で、理事長と保育士の意見の対立などが原因で、保育士15人中14人が3月末までに一斉退職する事態となっており、保護者の間で動揺が広がっている。保護者の中には「今後、安心して子どもを預けることができない」などとして転園を探.....
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 八戸市内の認定こども園で、理事長と保育士の意見の対立などが原因で、保育士15人中14人が3月末までに一斉退職する事態となっており、保護者の間で動揺が広がっている。保護者の中には「今後、安心して子どもを預けることができない」などとして転園を探る動きも加速。市へは2日までに転園に関する問い合わせが相次いでいる。[br][br] 同園などによると、理事長と保育士は、昨春ごろから賃金問題や運営方針の違いなどで意見の対立が表面化。理事長側は「給与体系の見直しで理解が得られなかった」とする一方、保育士側は、賃金の問題以外にも理事長の言動や行動によって、精神的な苦痛を受けた―と退職理由について反論しており、主張は食い違っている。[br][br] 先月27、28日には、同園で保護者向けの説明会が開かれ、園は「常勤の保育士も確保できており、新年度からの保育に支障を来すことはない」と強調。新年度の新たな保育ビジョンについても提示した。[br][br] ただ、渦中の保護者からは多くの不安と憤りの声が上がった。新年度からの転園を希望する場合には、8日までに市への手続きが必要であることから「大量離職が決まった時点で、もっと早く教えてほしかった」「お世話になった保育士がいなくなって不安だ」と理事長側の対応などに不信感を募らせたほか、「裏でこのようなことが起きているとは気がつかなかった。信頼していただけに残念」と声を震わせる人もいた。[br][br] 市の担当者は取材に「園には4月以降も保育を継続できるよう助言してきた。保護者の転園希望については適宜対応していく」と述べた。