LPガスの防災用自家発電導入 国内最大級/老人保健施設ほほえみ三戸

老人保健施設ほほえみ三戸に導入された防災用自家発電設備。右手前が燃料のLPガスを貯蔵するバルクタンク、左奥が非常用発電機=22日、三戸町
老人保健施設ほほえみ三戸に導入された防災用自家発電設備。右手前が燃料のLPガスを貯蔵するバルクタンク、左奥が非常用発電機=22日、三戸町
三戸町の社会福祉法人仁正会(諏訪内三千雄理事長)は、町内で運営する老人保健施設ほほえみ三戸に、LPガスを燃料とする防災用自家発電設備を導入した。出力45キロボルトアンペアの非常用発電機7基と2・8トンのバルクタンク2基を備え、鉄骨造り2階建.....
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 三戸町の社会福祉法人仁正会(諏訪内三千雄理事長)は、町内で運営する老人保健施設ほほえみ三戸に、LPガスを燃料とする防災用自家発電設備を導入した。出力45キロボルトアンペアの非常用発電機7基と2・8トンのバルクタンク2基を備え、鉄骨造り2階建て延べ床面積2385平方メートルの同施設で、10日分ほどの電力を賄える。関係者によるとLPガス自家発電設備としては国内最大級。諏訪内理事長は「利用者はもちろん、地域住民も含めて人の命を守れる場所にしたい」と話す。[br][br] 自家発電設備は燃料に軽油や重油など液体燃料を使うことが多いが、長期保存すると劣化してしまうため、定期的な入れ替えが必要になる。一方でLPガスは液体燃料に比べ、発電機の単価が高いものの、長期保存しても安定して発電機を稼働させられるなどの利点がある。[br][br] 諏訪内理事長は導入のきっかけについて、2011年の東日本大震災や、19年の台風15号による千葉県の大規模停電を挙げ、「震災ではエレベーターなどの設備が使えず、大変な思いをした。台風で大きな被害が出る可能性も考えなければならない」とリスク管理の重要性を強調する。[br][br] 事業費は約1億円で、国の補助金を活用。同施設の隣接地で昨年8月に着工し、年明けに完成した。[br][br] 22日は現地説明会が開かれた。出席した松尾和彦町長は、同施設が町の福祉避難所になっていることなどに触れ、「地域の安全性を高めてくれたことに敬意を表する」と話した。老人保健施設ほほえみ三戸に導入された防災用自家発電設備。右手前が燃料のLPガスを貯蔵するバルクタンク、左奥が非常用発電機=22日、三戸町