私立高入試迫る 感染防止徹底、各校対応苦慮 面接中止の学校も

コロナ禍で迎えた高校受験シーズン。青森県内の各高校は感染防止対策に腐心している(写真はコラージュ)
コロナ禍で迎えた高校受験シーズン。青森県内の各高校は感染防止対策に腐心している(写真はコラージュ)
新型コロナウイルスの収束が見通せない中、青森県内では10日、全日制の私立高校全17校で一斉に入学試験が行われる。県内では、10代の陽性者も確認されるなど予断を許さない状況が続いており、各校は消毒や換気、座席の間隔を空けるなど感染防止策を徹底.....
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 新型コロナウイルスの収束が見通せない中、青森県内では10日、全日制の私立高校全17校で一斉に入学試験が行われる。県内では、10代の陽性者も確認されるなど予断を許さない状況が続いており、各校は消毒や換気、座席の間隔を空けるなど感染防止策を徹底して実施する構えだ。ただ、感染予防の観点から当日は学力試験のみで面接を中止する学校も。試験直前に受験生が感染した場合、追試験や書類審査など救済措置を検討する動きもあり、各校が対応に苦慮している。[br][br] コロナ禍の受験方法については、基本的に各校に対応が委ねられている。ただ、県総務学事課は各校に対して国や県教委が出した受験や感染防止対策関連の情報を通知しており、適切な対応を求めている。[br][br] 県南地方の私立7校への取材によると、全学校で▽マスクの着用▽入退室時の手指消毒▽定期的な換気―といった基本的な対策を徹底。県教委が県立高校の受験生に対して、受験日当日に提出を求めている「健康チェックシート」に準じる形で、発熱の有無や健康状態を把握する「健康観察表」の提出を求める学校も多かった。[br][br] また、試験室内での“密状態”を解消するため、試験室の収容人数を減らすなど、受験生同士が一定の距離を保てるよう配慮する。[br][br] 面接を実施するかどうかは各校で対応が分かれている。八学光星とウルスラ(音楽科を除く)は感染予防の観点や試験室の増加によって面接室を用意できないなどの理由から面接を断念。[br][br] 一方、千葉、向陵、八学野西は、アクリル板の設置や試験官と受験生の距離を十分に保つなど対策を講じた上で、例年通り実施する。[br][br] 看護科などがある千葉の佐藤正明教頭は「面接は合否を判断する上で重要な要素と捉えており、直接話をして、姿を見ることを重視している」と話す。 工大一、工大二は例年、面接を実施していない。[br][br] 県南地方では、感染経路が不明な患者や10代の陽性者も増え始めており、受験直前に受験生の陽性が判明したり、濃厚接触者に該当したりする事態も懸念される。[br][br] このため、各校は救済措置を検討しており、追試験の実施や書類審査で合否を判断することも想定している。[br][br] 工大二は当日受験できなかった場合、提出書類などで判断する方針。萩原修一教頭は「各中学校で受験に向けて健康観察などに取り組んでくれているようなので、こちらも気を配りながら、受験生が力を発揮できるよう準備したい」と強調する。コロナ禍で迎えた高校受験シーズン。青森県内の各高校は感染防止対策に腐心している(写真はコラージュ)