食フェス、EC活用… 八食活性化へ立教大生が事業提案

オンラインで学生の提案を受ける八食センターの関係者=21日、八戸市
オンラインで学生の提案を受ける八食センターの関係者=21日、八戸市
八戸市の八食センターとの連携事業を展開する立教大観光学部は21日、八食の活性化に向けた「観光ビジネスプロジェクト」の本年度の最終報告をオンラインで発表した。学生チームが八食を取り巻く環境について多角的に分析し、地場産品を組み合わせた「晩酌セ.....
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 八戸市の八食センターとの連携事業を展開する立教大観光学部は21日、八食の活性化に向けた「観光ビジネスプロジェクト」の本年度の最終報告をオンラインで発表した。学生チームが八食を取り巻く環境について多角的に分析し、地場産品を組み合わせた「晩酌セット」の商品開発と電子商取引(EC)サイトによる販売、八戸前沖さばにスポットを当てた食フェスティバルなどを提案。八戸観光の課題解決を探る報告もあり、グルメツアーのアイデアも出た。八食は来年度、EC事業の強化を予定しており、学生の提案を活性化策に反映させる方針だ。[br][br] 八食は2019年7月、観光業界に多くの人材を輩出してきた同学部との連携を本格的にスタート。この日は、調査を進めてきた学生がビデオ会議システムを通じて、上平靖文理事長ら八食の関係者に三つの事業案を示した。[br][br] Aチームは新型コロナウイルスの影響による巣ごもり消費を背景に、インターネット通販などEC事業の需要が高まっている点に着目。八戸の地酒とサバをメインにしたおつまみの晩酌セットを開発し、30~50代の夫婦・独身世帯をターゲットにECサイトで販売する取り組みを説明した。[br][br] 最終的に目指すビジョンとしては「ECサイトの顧客を八食に誘致し、八戸を観光してもらって交流を生み出したい」と訴えた。[br][br] Bチームは「八戸前沖さばを使った漁師の昼飯」をコンセプトにした軽食の食フェス事業を提案。八食を会場に開催し、グランプリに輝いた軽食は、地元の食品工場と連携して商品化する案を示した。八戸前沖さばのブランディングにつなげる狙いもアピールした。[br][br] このほか学生からは、八戸観光の課題と解決方法に関するアイデアも報告された。回遊性の低さや冬の閑散期がある現状を踏まえ、持続的な観光需要の創出に向けた「八戸新グルメ開発ツアー」の実施を提言。市内の飲食店に八食の食材で新メニューを開発してもらい、ツアー参加者は食べ放題や移動時のタクシー乗り放題、八食などで使える割引券といった特典を受けられる仕組みを説明した。[br][br] 八食の上平理事長は取材に「学生の提案は非常に参考になった」と強調。本年度の通販の売り上げは前年度の約1・7倍に伸びているとし、「学生の視点を今後の事業展開に活用し、ECの強化にもつなげていきたい」との考えを示した。オンラインで学生の提案を受ける八食センターの関係者=21日、八戸市