青森県は24日、11月の観光統計調査(速報値)の結果を公表した。県内主要宿泊施設(75カ所)の延べ宿泊者数は、前年同月比10・0%減の16万6095人。県内主要観光施設(35カ所)の延べ入り込み客数は、20・5%減の52万9971人だった。県の宿泊キャンペーンや国の観光支援事業「Go To トラベル」が効果を上げ、新型コロナウイルスの影響で低迷した客足は徐々に回復。前年超えの地域もあった一方、新型コロナのクラスター(感染者集団)が発生した弘前市は大きく落ち込んだ。[br][br] 新型コロナの感染拡大で、緊急事態宣言が出された4、5月は7割以上減少。6月以降は感染状況で浮き沈みはあるが、国や自治体の需要喚起策が奏功し、回復基調にある。[br][br] 宿泊者数を地域別に見ると、上北地域(9カ所)が4万1069人(前年同月比10・3%増)と好調を記録。青森市(11カ所)も2万4540人(0・5%増)と前年を上回った。このほか県南地方では八戸市(17カ所)が3万6159人(11・2%減)、下北地域(12カ所)は1万7186人(3・6%減)だった。[br][br] 観光施設の延べ入り込み客数は、八戸市の八食センターが14万4070人(26・0%減)、十和田市の石ケ戸休憩所は2万8129人(25・4%減)、むつ市観光交流センター「安渡館」は4963人(11・4%増)など。[br][br] 感染が拡大した弘前市(17カ所)は宿泊者数が2万9118人(36・1%減)、入り込み客数は市立観光館が2万3331人(43・6%減)と減少が目立った。[br][br] 県観光企画課は「12月以降は全国的な第3波やトラベル事業の一時停止などの影響も出てくるので、回復が続くかどうか不透明だ」と懸念を示した。