参拝客でにぎわう「大みそか~正月三が日」 神社、寺院はどう対応?

多くの初詣客が訪れる青森県南地方の神社では、新型コロナウイルス感染防止のため、神社本庁のガイドラインに沿った対策を取るという=2019年1月1日、八戸市の櫛引八幡宮 
多くの初詣客が訪れる青森県南地方の神社では、新型コロナウイルス感染防止のため、神社本庁のガイドラインに沿った対策を取るという=2019年1月1日、八戸市の櫛引八幡宮 
新型コロナウイルスの収束が見えない中、青森県南地方の神社や寺院では、例年なら多くの人出となる大みそかや正月三が日を迎えるに当たって、参拝客の新型コロナ感染防止対策に苦慮している。多くの神社は「神社本庁のガイドラインに沿って例年通り参拝客を受.....
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 新型コロナウイルスの収束が見えない中、青森県南地方の神社や寺院では、例年なら多くの人出となる大みそかや正月三が日を迎えるに当たって、参拝客の新型コロナ感染防止対策に苦慮している。多くの神社は「神社本庁のガイドラインに沿って例年通り参拝客を受け入れる」とするが、「人手が足りず、注意喚起できるか」と不安視する声も。一部寺院では参拝の自粛を呼び掛けており、年末年始恒例の光景は一変しそうだ。[br][br] 神社本庁のガイドラインでは「3密」の回避やマスク着用の呼び掛けのほか、手水のひしゃくの撤去、鈴緒を使用できないようにすることなどを推奨。多くの神社がこれに倣って、4月頃から対策を取っており、年末年始も同様の対応を続ける方針だ。[br][br] 例年は約15万人もの初詣客が詰め掛ける八戸市の櫛引八幡宮では、年末年始に警備員を雇って列の間隔を空けるよう呼び掛けるほか、露店で販売する甘酒などの飲食物は持ち帰りを求める考えだ。營田賢権禰宜(ごんねぎ)は「三が日にこだわらず、すいている日にゆっくり来てほしい」と分散参拝を呼び掛ける。[br][br] 「神社側の人手が足りず不安」と話すのは、氣比神社(おいらせ町)の田中靖士宮司。参拝の際は、境内でのマスク着用など対策をとる予定だが、「しっかり注意喚起できるかどうか…」とこぼす。[br][br] 参拝者の制限は行わないという神社もある。三戸大神宮(三戸町)の山﨑貴行禰宜は「12月は例年よりも新しいお札や御幣をもらいに来る人が多い印象。感染予防のために混雑を避けようとしているのだろう」と推し量る。[br][br] 人出の減少を見越してか、露店出店の申し込みが1店のみという十和田市の三本木稲荷神社では、恒例の甘酒販売も中止するか検討中だ。高木守雄宮司は「さみしい気もするが、感染拡大を防ぐためには仕方がない」と苦しい胸の内を明かす。[br][br] 寺院でも対応に苦慮している。八戸市の対泉院では、例年通り参拝客を受け入れる予定だが、上田祥悦住職は「手指消毒用アルコールの用意とマスク着用の呼び掛け以外、やりようがない」と困惑気味。参拝客には消毒の上、鐘を突いてもらう考えだが、「そもそも近年は人出が減っている。今年は特に少なくなるだろう」と様子見の構えだ。[br][br] 南部町の法光寺は、大みそかの参拝自粛を呼び掛け、御守りの販売も行わない。楢山武浩住職は「町外からも多くの人が訪れるため、感染予防のために理解をお願いしたい」と強調。「寺側で思いを込めて鐘を突くので、希望していた人には自宅で祈ってもらえれば」と理解を求めた。多くの初詣客が訪れる青森県南地方の神社では、新型コロナウイルス感染防止のため、神社本庁のガイドラインに沿った対策を取るという=2019年1月1日、八戸市の櫛引八幡宮