青森県などは9日、県内で新たに9人の新型コロナウイルス感染を確認したと発表した。八戸市では20代と40代の女性2人の感染が判明し、うち20代女性は同市の接待を伴う飲食店の利用客。この飲食店では20~40代の男性従業員4人が既に感染しており、県は同日、クラスター(感染者集団)が発生したと断定した。県内感染者の累計は354人。[br][br] 県は、この飲食店が同市鷹匠小路の飲食店ビルに入居するメンズパブ「Pax(パークス)」と公表。11月20日から12月5日の期間に来店した利用客に対し、最寄りの保健所に連絡するよう求めている。[br][br] 県によると、飲食店の従業員は数人で、感染者以外の陰性を確認。感染の恐れがある利用客は数十人に上り、半数以上は検査を終えた。[br][br] 県は飲食店に関連する最初の感染者を12月2日に確認していたが、勤務先を把握するのに数日かかり、店側に連絡できなかった―と説明。結果的に店は5日まで営業を継続した。[br][br] 感染拡大の懸念について、県感染症対策コーディネーターの大西基喜医師は「顧客がはっきりしており、名簿である程度の利用客は把握している。弘前市のような大規模になる可能性は低い」との認識を示した。[br][br] 飲食店ビルのオーナーによると、入居する店舗の営業に関しては各事業者の判断に委ねているとし、「保健所の指導を受けながら、エレベーターや手すりなどの共用部分は全て消毒した」と説明している。[br][br] 一方、9日に八戸市で感染が明らかになった40代女性は、職場クラスターが発生した同市のあいおいニッセイ同和損保(東京)の事業所関連従業員。事業所での感染者は計13人となった。[br][br] このほか県内では、青森市4人、三戸地方、五所川原、弘前の3保健所管内で各1人の感染を確認した。[br][br] また、東北地方整備局は同日、青森河川国道事務所(青森市)に勤務する契約社員2人が新たに感染したと発表した。2人は県民との接触がない業務を担当していた。