安藤昌益著「自然真営道」初版本 村上さん(八戸)ら八戸市へ寄贈

寄贈された「自然真営道」の初版本3巻。1巻に「八戸」の字が確認できる
寄贈された「自然真営道」の初版本3巻。1巻に「八戸」の字が確認できる
江戸時代に八戸で医者、思想家として活躍した安藤昌益の代表作「自然真営道」3巻1組が、八戸市に寄贈された。寄贈したのは、所有者の村上大平さん(仙台市)と、親戚で保管者の医師村上壽治(としはる)さん(八戸市)で、現存する3組の中で唯一の初版本。.....
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 江戸時代に八戸で医者、思想家として活躍した安藤昌益の代表作「自然真営道」3巻1組が、八戸市に寄贈された。寄贈したのは、所有者の村上大平さん(仙台市)と、親戚で保管者の医師村上壽治(としはる)さん(八戸市)で、現存する3組の中で唯一の初版本。現在、市立図書館で保管しており、昌益研究への幅広い活用が期待される。[br][br] 同書では、身分や性別格差のない平等な社会「自然世」という、封建社会だった当時に革新的な内容を説いている。昌益の弟子の八戸藩医、神山仙確の朱書きも見られる。[br][br] 3巻は、島守村(現八戸市)の豪農村上家の蔵から1973(昭和48)年に発見され、大平さんが所有、壽治さんが保管していた。これまでは市指定文化財として市に寄託されていたが、蔵の取り壊しに伴って10月19日、同書を含む「村上家文書」一式が市に寄贈された。[br][br] これにより、研究目的の写真撮影と出版物への掲載が可能になった。一般利用者は市立図書館2階の安藤昌益コーナーで複写本を閲覧することができる。[br][br] 同館学芸員の滝尻侑貴さん(34)は「非常に価値の高い同書によって、昌益研究が発展することを願いたい」と寄贈を喜んだ。[br][br] 開館時間は、平日午前9時~午後7時(土日祝日は同5時)。12月の休館日は28~31日。寄贈された「自然真営道」の初版本3巻。1巻に「八戸」の字が確認できる