新型コロナの「診療・検査」12月1日新態勢スタート/青森県内

インフルエンザと新型コロナウイルスの同時流行に備えた新たな相談、診察、検査が12月1日から青森県でスタートする。保健所を中心とした従来の流れから、県の指定を受けた「診療・検査医療機関」(指定医療機関)が発熱患者らに対応する仕組みとなる。検査.....
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 インフルエンザと新型コロナウイルスの同時流行に備えた新たな相談、診察、検査が12月1日から青森県でスタートする。保健所を中心とした従来の流れから、県の指定を受けた「診療・検査医療機関」(指定医療機関)が発熱患者らに対応する仕組みとなる。検査の間口が広がり、感染の早期発見が期待できる一方、医師の判断基準を均一化できるかが課題となりそうだ。県内の医療機関は新態勢移行に向け、院内感染防止対策の準備を急いでいる。[br][br] 新たな態勢では、発熱やだるさ、咳(せき)などの症状がある人はかかりつけ医に電話で相談する。かかりつけ医が指定医療機関の場合は、そのまま診療し、必要に応じて検査を実施。未指定や診療のみに対応している場合は、検査ができる指定医療機関に案内する。かかりつけ医がいないか相談先が分からない場合は、県コールセンターを通して指定医療機関を受診する。[br][br] 医療機関名は非公表だが、県は19日現在、154カ所を指定。そのうち約120カ所が診療と検査に対応し、残る約30カ所は診療のみとなる。八戸、青森の両市は29日までに市内の指定医療機関数を公表。八戸市42カ所(27日現在)、青森市37カ所(20日現在)となっている。[br][br] 指定を見据える八戸市の医療機関では、12月中旬から発熱外来専用スペースを本格稼働させる準備を進めている。安全に検体を採取できる採取ボックスも導入する。[br][br] これまでも発熱症状がある患者と一般患者が同じ空間で混在しないよう動線を分け、ドライブスルーなどで対応していたが、車で来院しない人は外で待機してもらうケースがあった。[br][br] この医療機関は、かかりつけの患者のみを受け付けし、新規患者の場合は保健所や他の医療機関、PCR検査センターなどを紹介するという。担当医師は「発熱の患者や一般患者が安心して来院できる状況にできれば」と話す。[br][br] 新態勢で課題となるのは、医師が感染リスクを判断する基準の明確化だ。県感染症対策コーディネーターの大西基喜医師は「コロナは症状が多彩で個人差も大きい」と診断の難しさを指摘する。[br][br] 以前は海外や県外への移動歴、感染者との接触状況を踏まえて保健所が検査の必要性を判断していた。[br][br] だが、弘前市の飲食店クラスター(感染者集団)では保健所の初動遅れが感染拡大の一因になった可能性が浮上。県内で感染経路不明者も増加していることから、今後は「症状を中心とした判断にシフトする。判断の均等化に向け、医療関係者で情報を共有していく」(大西医師)としている。[br][br] 県コールセンターは土日祝日を問わず24時間で対応。電話相談は窓口=0120(123)801=へ。