青森県は5日、青森市で県救急搬送受入協議会を開き、2018年の救急搬送での医療機関の受け入れ状況を公表した。県内では搬送先の病院が決まらなかったり、処置に時間がかかったりして救急隊が現場に滞在する時間が30分を超えた割合は全体の2・7%(前年比0・2ポイント増)、4回以上の病院照会を必要としたケースは0・7%(0・1ポイント減)と横ばいで、いずれも全国平均を下回った。[br][br] 救急患者4万5793人のうち、転院搬送を除く重症以上の7197人分を調査した。国は現場滞在時間の目安を30分以内としている。[br][br] 地域別では、滞在時間が15分未満だった割合は下北が85・6%で最も高かった。県南は八戸75・3%、上十三69・6%で3地域ともに県平均の61・2%を上回った。[br][br] 15分以上30分未満は西北五57・5%が最も高く、津軽48・0%、青森39・9%の3地域が県平均の36・1%を上回った。県南は上十三28・9%、八戸23・4%、下北13・8%で前年と同様、滞在時間が短かった。[br][br] 30分以上は青森が5・1%で最も高く、下北が0・6%と最も低かった。[br][br] 搬送先の病院が決まるまで4回以上の照会を必要としたのは青森が1・3%と最高。県南は上十三0・6%、八戸0・2%、むつはなしで全国平均の2・4%を下回った。[br][br] 受け入れ病院が集約されている県南に対し、津軽3地域は受け入れ病院が複数あるため、照会時間を要する傾向になるという。[br][br] 医療機関で受け入れに至らなかった理由は「処置困難」が33・7%で最多だった。[br][br] 協議会では19年の速報値も公表され、現場滞在時間が30分以上だった割合は県平均で3・5%だった。