みちのく銀行(藤澤貴之頭取)は1日までに、青森県内の景況調査(2020年7~9月期)をまとめた。業況を示す景気動向指数(DI)は、前期(20年4~6月期)に比べ10・6ポイント上昇し、マイナス38・9ポイントとなり5期ぶりに改善した。新型コロナウイルスの感染拡大で停滞していた経済活動が徐々に再開し、全産業で上向いた。[br][br] DIは、前年同期と比べて業況が「好転」したと回答した企業の割合から「悪化」したと答えた企業の割合を差し引いた値。9月中旬から10月中旬にかけ、288社にアンケートを行い、213社(回答率74・0%)が答えた。[br][br] 産業別に見ると、製造業はマイナス48・1(前期比9・0ポイント増)。金属製品で悪化したが、食料品は上向いた。卸売業はマイナス31・6(0・7ポイント増)、建設業はマイナス8・0(17・0ポイント増)。[br][br] 自動車関連や百貨店・ショッピングセンターで動きが出始めた小売業はマイナス45・8(10・6ポイント増)。運輸・サービス業はマイナス54・8(12・5ポイント増)で、印刷や貨物輸送は改善したが、旅客輸送は悪化している。[br][br] 回答した企業からは「夜の飲食業からの受注が落ち込んだ影響が大きい」(食品小売業)、「家賃の値下げの依頼が増え、廃業する業者も増えそう」(賃貸業)など先行きを懸念する声が寄せられた。[br][br] 県内の次期(10~12月期)DIは、今期比3・1ポイント上昇のマイナス35・8と2期連続の改善を見込む。