微細合金粉末の生産ライン増設、稼働開始/エプソンアトミックス(八戸)

微細合金粉末の生産ラインを増設した北インター事業所=八戸市
微細合金粉末の生産ラインを増設した北インター事業所=八戸市
微細合金粉末の製造で世界トップシェアを誇る「エプソンアトミックス」(八戸市、大塚勇社長)は、同市の北インター事業所内に合金粉末の生産ラインを増設し、14日に稼働を開始した。同市河原木の本社工場と合わせた合金粉末の生産能力は、2025年までに.....
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 微細合金粉末の製造で世界トップシェアを誇る「エプソンアトミックス」(八戸市、大塚勇社長)は、同市の北インター事業所内に合金粉末の生産ラインを増設し、14日に稼働を開始した。同市河原木の本社工場と合わせた合金粉末の生産能力は、2025年までに現行の約1・5倍に当たる年間1万5千トン程度に増強することが可能になる。[br][br] 同社が製造する合金粉末は、スマートフォンやノートパソコンといった高機能モバイル機器に使われる電子部品のほか、医療用特殊機器やオフィス用事務機器などに使用される金属射出成形部品の原材料となる。[br][br] 13年に開設された北インター事業所内には、「水アトマイズ(粉末化)法」と呼ばれる方法で合金粉末を製造する工場棟と、独自の「S.W.A.P.(スワップ)法」で特殊な「アモルファス合金粉末」を生産する専用工場などがある。今回増設したのは、水アトマイズ法によって合金粉末を製造するラインで、投資額は約15億円に上る。[br][br] 品質に優れた同社の合金粉末は、次期通信規格「5G」(第5世代移動通信システム)や自動車の電装化の進展などを背景に、国内外で一層の需要拡大が見込まれている。市場ニーズに合わせ、北インター事業所では、これまでも工場やラインの増設を進めてきた。[br][br] 大庭司事業管理部長は取材に「新型コロナウイルスの影響で世界的に足元の経済は停滞しているが、5Gなどの流れもあって微細合金粉末の需要はさらに伸びていくだろう。新ラインの稼働開始により、今後も高品質な製品を安定的に供給していきたい」と話した。微細合金粉末の生産ラインを増設した北インター事業所=八戸市