GoTo東京追加で初の週末 北奥羽地方、目立った変化見られず

観光客が戻りつつある八食センターの「七厘村」(●)と蕪島エリア。「Go To トラベル」に東京が追加され、北奥羽地方の観光事業者に期待感が広がる=3日
観光客が戻りつつある八食センターの「七厘村」(●)と蕪島エリア。「Go To トラベル」に東京が追加され、北奥羽地方の観光事業者に期待感が広がる=3日
政府の観光支援事業「Go To トラベル」の対象に、今月から東京都発着の旅行が追加され、3日は初の週末を迎えた。北奥羽地方の主な観光スポットでは目立った集客の変化は見られなかったほか、GoToを利用した東京への旅行もまだ様子見のようだ。地元.....
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 政府の観光支援事業「Go To トラベル」の対象に、今月から東京都発着の旅行が追加され、3日は初の週末を迎えた。北奥羽地方の主な観光スポットでは目立った集客の変化は見られなかったほか、GoToを利用した東京への旅行もまだ様子見のようだ。地元では、近場観光の動きが活発化している好材料もあり、関係者は紅葉シーズンにかけての段階的な誘客増に期待を寄せ、“東京解禁”効果の取り込みを図る。一方、八戸市で半年ぶりに新型コロナウイルスの感染が確認され、各事業者は警戒を強めながら感染予防対策を徹底している。[br][br] 首都圏と北奥羽を結ぶ空の玄関口・三沢空港では、キャリーバッグを手にした旅行客の姿が見られた。夫と2人で青森県を訪れた都内の女性会社員(51)は「GoToの東京追加を待ちに待っていた。マスクの着用や消毒を徹底して観光を楽しみたい」と喜んだ。[br][br] 三沢―東京(羽田)は現在、1日2往復運航。日本航空三沢空港駐在員事務所は「先週末と比較すると利用者は増え始めており、GoToに東京が追加された効果ではないか」とみる。[br][br] 八戸市の蕪島や種差天然芝生地などの種差海岸エリアは、県外よりも地元を中心とした行楽客が多かった。蕪島物産販売施設「かぶーにゃ」の運営会社の杉本健一代表は「土産品は観光客に喜んでもらえるような商品を充実させている。まだ東京追加の恩恵はないが、これから期待したい」と話す。[br][br] 同市の八食センターは現在、来店客数が前年の70%超に回復。3日は炭火焼きコーナー「七厘(しちりん)村」で県外客の姿が目立った。事務局の佐々木俊文課長は「年末にかけて東京からの観光客が増えてくれれば。地元の方に安心してもらえるよう、感染予防を改めて徹底したい」と気を引き締める。[br][br] 県内有数の観光地である十和田湖。近くで食堂や民宿などを営む事業者は「コロナ対策には万全を期している。東京の追加で、もっと人が来てくれることを期待したい」と強調。十和田湖周辺の観光関係者は、10月下旬に始まる紅葉シーズンでの巻き返しを見据えている。[br][br] 宿泊施設は利用状況が回復傾向にある。八戸ホテル協議会の倉田任康会長は「週末を中心に稼働が上向き、9月の4連休は満室状態だった。GoToが定着すれば、さらに予約が見込めるのではないか」と話す。[br][br] GoToは東京への旅行も対象となったが、新規感染が落ち着かないうちは都内に行く人は少なそうだ。八戸市の旅行会社「トラベルプランニング」の佐藤久男社長は「仕事の出張などでGoToを利用するケースはあるが、観光では東京を警戒している人が多いのだろう」との見方を示す。[br][br] 一方、GoToの利用者に配られる地域共通クーポンは、準備期間が十分ではないこともあり、使用できる北奥羽の商業施設はまだ限られている。八食センターは「なるべく早い時期に全店舗でクーポンを使えるよう、事務局で取りまとめて申請する」としている。観光客が戻りつつある八食センターの「七厘村」(●)と蕪島エリア。「Go To トラベル」に東京が追加され、北奥羽地方の観光事業者に期待感が広がる=3日