八戸中心街の空き家改築 交流拠点に利活用/八工大

9月から本格オープンする「アキヤプ」の展示スペース=8月上旬、八戸市内丸
9月から本格オープンする「アキヤプ」の展示スペース=8月上旬、八戸市内丸
八戸工業大(坂本禎智学長)が、八戸市内丸地区の空き家を活用した「空き家リノベーションプロジェクト(通称・アキヤプ)」を進めている。本格オープンとなる9月から11月までは、4年生の卒業制作作品や研究論文を市民に知ってもらう場として公開する予定.....
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 八戸工業大(坂本禎智学長)が、八戸市内丸地区の空き家を活用した「空き家リノベーションプロジェクト(通称・アキヤプ)」を進めている。本格オープンとなる9月から11月までは、4年生の卒業制作作品や研究論文を市民に知ってもらう場として公開する予定で、郊外にある同大を訪れる機会の少ない一般市民と交流を深めることを目指している。[br] 同大では2017年ごろから、サテライトキャンパス施設を市中心街に開設する取り組みを開始。その後、内丸地区にある空き家を改築する形で利活用することになった。JR本八戸駅から市庁へ向かう道すがら、坂道の市道の右手にあるカラフルなのれんを提げた木造2階建ての家屋がその拠点だ。[br] 5~6月にはプレイベントとして、新型コロナウイルスの感染防止に尽力する医療従事者への感謝を示すため、「青」をコンセプトとしたディスプレー展示を夜間に実施。プロジェクトを主導する感性デザイン学部の皆川俊平講師は「展示終了後に片付けをしていると、多くの人から『もう終わったの』と声を掛けられた。地元の彩りとして静かに注目されていたことが分かった」と振り返る。[br] 本格オープンは今月12日の予定。4年生による展示発表は完成品ではなく、制作途上のものを紹介する。来場した一般市民に評価してもらい、その意見を作品・研究に反映させることを想定している。交流の機会であると共に、社会の声やニーズを柔軟に取り入れる同大ならではの学びを生かす意味合いもある。[br] ガラス容器内に生物環境を再現する「テラリウム」を展示予定の中村緑夢(ぐりむ)さんは「4年間の成果を社会にどう還元できるかヒントを得たい」と期待。南遥香さんは、得意の習字を立体的に表現しようと試みており、「鑑賞者の感性を刺激し、白と黒の色彩から、カラフルな世界を想像してもらえたら」と意気込む。[br] 皆川講師は「12月以降は、教員による作品や研究の公開も視野に入れている。市中心部で、大学の成果を身近に感じてもらいたい」とPRしている。[br] 「アキヤプ」のイベントは、同大感性デザイン学部ウェブサイト内の特設ページなどで紹介する。入場無料。問い合わせは同大社会連携学術推進室=電話0178(25)8005=へ。9月から本格オープンする「アキヤプ」の展示スペース=8月上旬、八戸市内丸