農業体験民泊、年度内受け入れ中止 コロナ受け「苦渋の判断」/三八地方農業観光振興協

生徒や受け入れ農家の安全を考慮し、中止が決まった農業体験民泊(コラージュ、上は2017年の南部町、下は2018年の三戸町の様子)
生徒や受け入れ農家の安全を考慮し、中止が決まった農業体験民泊(コラージュ、上は2017年の南部町、下は2018年の三戸町の様子)
新型コロナウイルス感染拡大を受け、三八地方農業観光振興協議会(会長・工藤祐直南部町長)が、2020年度内の農業体験民泊の受け入れ中止を決定したことが28日、分かった。消毒液の準備やガイドライン作成などの感染防止対策を練ってきたが、「高齢者の.....
有料会員に登録すれば記事全文をお読みになれます。デーリー東北のご購読者は無料で会員登録できます。
ログインの方はこちら
新規会員登録の方はこちら
お気に入り登録
週間記事ランキング
新型コロナウイルス感染拡大を受け、三八地方農業観光振興協議会(会長・工藤祐直南部町長)が、2020年度内の農業体験民泊の受け入れ中止を決定したことが28日、分かった。消毒液の準備やガイドライン作成などの感染防止対策を練ってきたが、「高齢者の多い受け入れ農家や生徒の安全確保が困難」と判断した。事務局の南部町は「第2波が想定以上に深刻だった。命と健康を守り、活動を継続するための苦渋の判断だ」と理解を求める。[br] 事務局によると、同協議会を構成する八戸、南部、三戸、田子、階上、五戸の1市5町全てが中止に賛成した。すでに来年度の予約も入っているが、再開は今後の感染状況を見極めて判断する。日帰り体験も中止する。[br] 本年度の民泊は、関東、関西方面と八戸市内の中高7校、約1100人の予約があったほか、県内の農業法人からも約130人の受け入れ打診があった。すでに東京の2校と神奈川県1校がキャンセルし、八戸市の1校は日帰りに変更。残る学校と農業法人には受け入れ中止を伝達し、理解を得たという。[br] 長年、修学旅行で利用していた神奈川県の公立高校の担当者は取材に、「生徒も楽しみにしていたが、感染状況を考えれば仕方がない。コロナが収まったらまた訪れたい」と理解を示した。修学旅行は関西方面への変更を検討中だという。[br] 受け入れ側の思いは複雑だ。達者村ホームステイ連絡協議会(南部町)の田中久子会長は、「付き合いの長い学校が多く本当は断りたくなかったが、万が一、生徒が感染すれば申し訳ないし農家にも高齢者が多い。感染が収まったら多くの方に安心しておいでいただきたい」と語った。生徒や受け入れ農家の安全を考慮し、中止が決まった農業体験民泊(コラージュ、上は2017年の南部町、下は2018年の三戸町の様子)