水研究の国際コンテストで最高賞 名農高グループが快挙

オンラインで研究成果を発表する松橋大希さん(左)と宮木琢愛さん=4日、青森県立名久井農業高(同校提供)
オンラインで研究成果を発表する松橋大希さん(左)と宮木琢愛さん=4日、青森県立名久井農業高(同校提供)
青森県立名久井農業高環境システム科の3年生5人による共同研究が、水研究の国際コンテスト「ストックホルム青少年水大賞2020」で最高賞のグランプリに輝いた。穴を掘って雨水をためるアフリカの「ザイ農法」に着目し、改良法を考案。努力の成果が世界的.....
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 青森県立名久井農業高環境システム科の3年生5人による共同研究が、水研究の国際コンテスト「ストックホルム青少年水大賞2020」で最高賞のグランプリに輝いた。穴を掘って雨水をためるアフリカの「ザイ農法」に着目し、改良法を考案。努力の成果が世界的な評価を受けた。[br] コンテストはスウェーデンのストックホルム国際水協会が主催し、「水のノーベル賞」と称されるストックホルム水大賞のジュニア版に当たる。今回は世界29カ国が参加。例年は関係者が同国の首都ストックホルムに集うが、新型コロナウイルスの感染予防のため、オンラインで発表、審査を行った。[br] 同校の研究テーマは「乾燥地の土壌流出抑制と食料増産を可能にする多機能集水技術の開発」。ザイ農法で穴の淵に作る盛り土に、日本の土間に使われる「三和土(たたき)」の技術を応用して耐久力を向上。さらに肥料を混ぜることで養分供給の機能を持たせ、効果を実験で検証した。[br] 今月4、12日の審査は、それぞれ英語での発表5分間、通訳を介した質疑応答10分間。結果は25日に公表された。[br] 発表を担当したのはグループリーダーの松橋大希さんと宮木琢愛さん。松橋さんは「人前で発表するのが苦手だったが、練習を重ねて研究成果をしっかり伝えられた」と喜んだ。田村侑晟さんと中堤康仁さん、岩間友紀さんの3人は発表に使うパネル作りやパソコン操作などを担当。田村さんは「発表した2人は本当に努力していた。世界の人を助ける研究が評価されてうれしい」と話した。[br] 同校は12年に同コンテストに初出場し、18年に準グランプリを受賞。今回が3度目の挑戦だった。歴代の生徒たちの指導にも当たってきた非常勤講師の木村亨さんは「新型ウイルスの影響で研究の時間が取れなかったり、発表がオンラインになったりして苦労した。それでも生徒は自分の役割を果たし、力を合わせてくれた」とたたえた。オンラインで研究成果を発表する松橋大希さん(左)と宮木琢愛さん=4日、青森県立名久井農業高(同校提供)