旧川内村出身戦没者の遺留品、親族の元に/五戸

返還された日章旗を手にする久保田松雄さん(中央)と家族=22日、五戸町役場
返還された日章旗を手にする久保田松雄さん(中央)と家族=22日、五戸町役場
太平洋戦争で戦死した旧川内村(現・五戸町)出身の久保田松三郎さん=享年(26)=が出征時に所有していた日章旗が22日、遺族に返還された。元米兵が保管していたもので、おいの久保田松雄さん(76)=同町在住=は取材に「75年もたって故郷に戻って.....
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 太平洋戦争で戦死した旧川内村(現・五戸町)出身の久保田松三郎さん=享年(26)=が出征時に所有していた日章旗が22日、遺族に返還された。元米兵が保管していたもので、おいの久保田松雄さん(76)=同町在住=は取材に「75年もたって故郷に戻ってくるとは思わず、本当にありがたい」と感慨深げに語った。[br] 海軍二等整備兵曹だった松三郎さんは、終戦間近の1945年6月、フィリピン・ミンダナオ島で戦死。遺留品は南フィリピン諸島の戦闘に参戦した元米国陸軍の兵士が保管しており、日章旗の返還運動に取り組む米国オレゴン州のNPO法人「OBON SOCIETY(オボンソサエティー)」が、日本遺族会や青森県遺族連合会、町遺族会を通じて町に届けた。[br] 旗は布製で、縦約70センチ、横約1メートル10センチ。保存状態は良く、「祈武運長久」「決死必勝」などの文字のほか、松三郎さんの知人や親族の名前がびっしりと記されている。[br] 22日は、町役場で返還式があり、一時保管していた町が松雄さんら親族に日章旗を手渡し、若宮佳一町長が「こういった犠牲になられた方がいて、今の日本があるのだと広く伝えてほしい」と呼び掛けた。[br] 松雄さんは「大切に保管し、親戚のみんなにも見せてあげたい」と話した。返還された日章旗を手にする久保田松雄さん(中央)と家族=22日、五戸町役場