青森県は1日、5月の観光統計調査(速報値)を公表した。県内主要宿泊施設(77カ所)の延べ宿泊者数は4万4032人で、前年同月比79・2%減と大きく落ち込んだ。県内主要観光施設(35カ所)の延べ入り込み客数についても、77・7%減の24万7299人に沈んだ。緊急事態宣言に伴う休業要請や、県境をまたいだ移動の制限により、人の往来が激減した影響が直撃した形だ。[br] 5月は全国に緊急事態宣言が拡大されたことに伴い、不要不急の外出自粛が要請された。県内でも感染防止の観点から、4月29日から5月6日の大型連休期間中に休業要請が発令。宿泊、観光施設は休業を余儀なくされ、旅行客の姿はほとんど見られなかった。[br] 宿泊施設は77カ所中24カ所が5月中休業した。地域別の宿泊者数を見ると、最も打撃を受けたのは休業施設が多かった青森市(12カ所)が2418人(前年同月比92・0%減)。県南地方では、八戸市(17カ所)が1万1915人(73・0%減)、上北地方(9カ所)が7949人(80・9%減)、下北地方が7694人(63・9%減)と軒並み落ち込んだ。[br] 観光施設の延べ入り込み客数は、ねぶたの家ワ・ラッセや斜陽館、むつ市観光交流センター「安渡館」で5月中休館したため、0人を記録。県南関係では、八食センターが9万3599人(59・1%減)、石ケ戸休憩所が9676人(79・6%減)だった。[br] 県観光企画課は「5月は休業施設が多く、旅行客の往来もほとんどなかったため大きく減少した」と分析。先行きについては「6月は移動の制限も緩和されたので、少しずつでも回復に期待したい」と述べた。