【連載・みちのく潮風トレイル(1)】ハイカー迎える花の渚

紫のノハナショウブや黄のニッコウキスゲが見頃を迎え始めている=20日、中須賀 
紫のノハナショウブや黄のニッコウキスゲが見頃を迎え始めている=20日、中須賀 
とびきり高い太陽と、やませが交錯する初夏の種差海岸。この季節、みちのく潮風トレイルの北の起点となる八戸市のコースは、盛りを迎えた花々が咲き誇り、まさに“花の渚(なぎさ)”となってハイカーを出迎えてくれる。 梅雨空から晴れ間がのぞいた20日、.....
有料会員に登録すれば記事全文をお読みになれます。デーリー東北のご購読者は無料で会員登録できます。
ログインの方はこちら
新規会員登録の方はこちら
お気に入り登録
週間記事ランキング
 とびきり高い太陽と、やませが交錯する初夏の種差海岸。この季節、みちのく潮風トレイルの北の起点となる八戸市のコースは、盛りを迎えた花々が咲き誇り、まさに“花の渚(なぎさ)”となってハイカーを出迎えてくれる。[br] 梅雨空から晴れ間がのぞいた20日、蕪島から階上町大蛇まで歩いた。起伏が少なく、おしなべて遊歩道が整備されている八戸市区間はトレイル初心者に優しい。至る所で見頃を迎えている黄色のニッコウキスゲと紫色のノハナショウブの共演が見られたほか、砂地には淡い紅色のハマヒルガオが広がり、岩場ではひょっこりと端正な姿のスカシユリが顔を出し始めていた。[br] 白浜海岸を過ぎ、田村崎に差し掛かると、昨年の台風19号の大雨で遊歩道の路盤の一部が流出した痕があった。ロープがしっかりと張られているため落下などの心配はないが、復旧には時間がかかりそうだ。[br] 緑がまぶしい種差海岸天然芝生地では、毎週土曜日の早朝に「朝ヨガ」が開かれている。潮風と朝日を浴びながらヨガを楽しめるとあって、県内外から大勢の参加者が押し寄せている。[br] 天然芝生地から南側は、大久喜や金浜地区に民家が点在。トレイルルートのほとんどが県道1号で歩道が少ない上、幅員が狭いため注意が必要だ。[br] 午前10時過ぎに蕪島をたち、JR八戸線大蛇駅に着いたのは午後4時過ぎ。ゆっくり歩を進め、昼休憩を入れても約6時間、14キロほどの行程だ。帰りは列車を利用。大蛇から鮫まで20分で着いてしまうが、歩いてきたルートを車窓から確認しながら、ゆったりとした気分に浸れた。[br] 昨年6月に全線開通した「みちのく潮風トレイル」(八戸市―福島県相馬市・総延長1025キロ)。10月の台風19号で大きな被害を受け、本紙の特集企画「潮風トレイルを歩く」も中止を余儀なくされた。開通1年を機に八戸市から普代村までを改めて巡り、初夏ならではの沿線の絶景や住民の姿などを紹介する。紫のノハナショウブや黄のニッコウキスゲが見頃を迎え始めている=20日、中須賀