本年度で廃部の八戸工大一高ゴルフ部、代替大会で集大成/「結果を残したい」猛練習に励む

本年度末で廃部が決まっている工大一高ゴルフ部。部員たちは最後の大会に向け、練習に励んでいる=4月、階上町の八戸カントリークラブ
本年度末で廃部が決まっている工大一高ゴルフ部。部員たちは最後の大会に向け、練習に励んでいる=4月、階上町の八戸カントリークラブ
北東北の強豪校として知られる八戸工大一高ゴルフ部。男子団体は昨夏の全国高校選手権(通称・緑の甲子園)東北予選で初優勝を果たし、全国大会にも出場した。一方、同校の部活動経費削減の一環で、本年度末での廃部が決まっており、7月から始まる予選を勝ち.....
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 北東北の強豪校として知られる八戸工大一高ゴルフ部。男子団体は昨夏の全国高校選手権(通称・緑の甲子園)東北予選で初優勝を果たし、全国大会にも出場した。一方、同校の部活動経費削減の一環で、本年度末での廃部が決まっており、7月から始まる予選を勝ち進めば12月の全国大会が、生徒たちにとって最後の大舞台となる。現在、部員は3年生の男女4人のみだが「工大一の名を全国にとどろかせたい」と日々の練習に励んでいる。[br] 同部は2018年春に部費削減などの理由から部員の募集停止を決定。当時、入部直後の1年生で、現在唯一の女子部員の小笠原唯愛さん(17)は「いずれは後輩たちと団体戦に出られると思っていた。突然のことで驚いたし、悲しかった」と振り返る。その後も方針は変わらず、19、20年度と新入部員の募集を停止し、20年度末での廃部が決定的となった。[br] 先輩たちが卒業し、年々部員は減少したが、残された生徒たちは、それぞれの目標に向かって一層練習に励んだ。同部は階上町にある「八戸カントリークラブ」の協力の下、ボール拾いや荷物運びなどの手伝いをする代わりに無料でコースで練習させてもらっている。加瀬谷駿主将(17)は「十分すぎるほど恵まれた環境で練習をさせてもらっている」とゴルフ場の関係者に感謝を示す。[br] こうした中、全国を襲った新型コロナウイルスの感染拡大。今夏の「緑の甲子園」が中止となり、同部最後の活躍の場が閉ざされ、部員らもショックを隠せなかった。[br] しかし、今月1日、三重県などで12月に代替えの全国大会が行われることが決定。現在、部員たちは「結果を残したい」と猛練習に励んでいる。男子団体は「全国制覇」が目標で、加瀬谷主将は「今できることは全国に“工大一”の名をとどろかせることだ」と気合十分。女子個人で全国大会出場を狙う小笠原さんも「集大成として、監督やゴルフ場の関係者に恩返ししたい」と力を込める。[br] 国内では近年、人口減少などにより、ゴルフ愛好者が減少。「八戸カントリークラブ」の入場者も平均65歳前後と高齢化が進んでいる。将来的に急激な競技者の増加も見通せない中、吉田健悦監督(65)は「競技人口の底上げには、若手育成は欠かせない。部員たちが良い成績を残し、未来につながってほしい」と強調する。本年度末で廃部が決まっている工大一高ゴルフ部。部員たちは最後の大会に向け、練習に励んでいる=4月、階上町の八戸カントリークラブ