直球迷わず強振、初アーチ 

高々と上がった打球は、放物線を描いて左翼席へ飛び込んだ。6―6の同点で迎えた八回、無死一、三塁の場面。八戸工の舘悠人が会心の本塁打で試合をひっくり返し、チームを勝利に導いた。 三回に先制点を奪われ、終始リードを許す苦しい展開。それでも、選手.....
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 高々と上がった打球は、放物線を描いて左翼席へ飛び込んだ。6―6の同点で迎えた八回、無死一、三塁の場面。八戸工の舘悠人が会心の本塁打で試合をひっくり返し、チームを勝利に導いた。 三回に先制点を奪われ、終始リードを許す苦しい展開。それでも、選手たちは誰一人として下を向いてはいなかった。「1点ずつ返していこう」。点を取られては取り返し、反撃のチャンスを待ち続けた。 1点を追う八回。四球を選んだ先頭打者の岩渕省太が敵失を誘って生還したのを皮切りに、続く打者も安打と四球で出塁。試合は振り出しに戻り、流れは八戸工に傾いた。 1人でも走者が帰れば勝ち越しという勝負どころで、打順が回ってきたのは4番の舘。これまでの試合では「役目を果たせていなかった」といい、この打席に懸ける思いは強かった。「ストライクは必ずたたこうと決めていた」。2球目、真ん中の直球を迷わず振り抜いた。 高校で初となる本塁打で「まさか入るとは思わなかった」。ベンチで待つ仲間に迎え入れられてようやく実感が湧いた。「みんなが諦めなかったからこそ、つかめた勝利だと思う」。試合を振り返る舘の表情は達成感に満ちていた。 [right]2018年秋季県大会・準々決勝 五所商 VS 八戸工[/right]