「負けない。」野球少年に思い出を 独自の学童大会開催へ元球児奔走

「主役の子どもたちが楽しめる大会を考えたい」と語る河村隆衛さん=4日、八戸市
「主役の子どもたちが楽しめる大会を考えたい」と語る河村隆衛さん=4日、八戸市
野球少年の笑顔と思い出を作りたい―。水産物の加工・販売会社を経営する元球児の河村隆衛さん(38)=八戸市=が、小学生を対象とした独自の野球大会開催に向けて奔走している。新型コロナウイルス感染症の影響で今季の学童大会は軒並み中止。小学6年生の.....
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 野球少年の笑顔と思い出を作りたい―。水産物の加工・販売会社を経営する元球児の河村隆衛さん(38)=八戸市=が、小学生を対象とした独自の野球大会開催に向けて奔走している。新型コロナウイルス感染症の影響で今季の学童大会は軒並み中止。小学6年生の多くが実戦を経験できないまま“卒業”することも想定され、「何とかしたい」との思いが先立った。「子どもたちが『野球をやっていて良かった』と笑ってくれたらいい」。今年限りの大会開催へ、仲間と共に情熱を燃やしている。[br] 「とにかく子どもたちがかわいそうだ。大人が何かやってあげないと、という思いが強くなった」[br] 河村さんの長男は少年野球チームに所属する6年生。今季は練習すら満足にできず、徐々に野球の話題を口にしなくなる子どもの様子が見ていられなかった。幼少期から野球一筋で、現在も会社のチームでプレーする河村さん。競技の魅力を知っているからこそ、「野球をやっていてもいいことがなかった、と思ってほしくない」。[br] 野球仲間に独自大会開催を相談したところ、「絶対にやるべきだ」と多くが背中を押し、協力を約束してくれた。[br] 大会を主催するのは今回が初めてだが、関係者と意見交換を進める中で、たくさんのアイデアも浮かんだ。▽トーナメント戦は試合数が限られるため、予選をリーグ戦で行う▽“10番打者”を設け、できるだけ6年生が打席に立つ機会を増やす▽試合では保護者に自分の子どもの名前をアナウンスしてもらう―など、運営面でも工夫を凝らすことにしている。[br] 現在は、会場の確保や大会要項の精査などの真っ最中。感染症対策を徹底する必要もあるなど課題は山積しているが、「参加チームの意見も聞き、関係者一丸で進めていきたい」と希望は捨てない。[br] 「大会を作りたいと息子に話したら、『楽しみだね』と大喜びしていた。批判はあるかもしれないが、なんとしても成功させたい」と、河村さんの決意は固い。今月中をめどに出場チームを募り、7月中にも会合を開く予定。[br] 「大会当日、主役の子どもたちが『楽しかった』と笑顔で言い合ってくれれば」―。それが一番の願いだ。[br]   ◇   ◆[br] 大会情報は河村さんが代表を務める宝成食品のホームページに掲載。問い合わせは、河村隆衛さん=電話090(2274)5336=へ。「主役の子どもたちが楽しめる大会を考えたい」と語る河村隆衛さん=4日、八戸市