趣旨に賛同、広がる支援 苦境飲食店応援のクーポン/八戸

「はちのへ支援クーポン」をアピールする番丁庵の佐藤彰代表=20日、八戸市番町 
「はちのへ支援クーポン」をアピールする番丁庵の佐藤彰代表=20日、八戸市番町 
新型コロナウイルス感染拡大で冷え込んだ八戸市の経済の回復に向け、八戸商工会議所青年部(向井誠仁会長)が企画した「はちのへ支援クーポン」の事業が広がりを見せている。低迷する消費を喚起しながら、資金繰りに苦しむ中小事業者の運転資金を調達するのが.....
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 新型コロナウイルス感染拡大で冷え込んだ八戸市の経済の回復に向け、八戸商工会議所青年部(向井誠仁会長)が企画した「はちのへ支援クーポン」の事業が広がりを見せている。低迷する消費を喚起しながら、資金繰りに苦しむ中小事業者の運転資金を調達するのが主な目的で、参加店は飲食・サービス業者を中心に52店舗に上る。市職員有志がクーポンを購入するなど、趣旨の賛同者が増えて支援の動きも活発化してきた。参加店の関係者は「“未来”の来店につながってほしい」とクーポンの経済波及効果を注視している。[br] クーポン事業は、同青年部による緊急支援プロジェクトの第1弾。販売額は1枚千円だが、10%のプレミアム付きで1100円分使えるのが特徴だ。全部で1万枚の発行を予定し、完売すれば少なくとも1千万円の経済効果が生まれる。[br] 参加店は八戸商議所の会員事業所以外からも広く募集した。クーポンは各店で販売しており、それぞれの店舗でのみ利用できる仕組み。店側がプレミアム分を負担するが、現状の売り上げでは補えない運転資金を得られるメリットがある。[br] 使用期限は購入日から6カ月以内。感染拡大に予断を許さない今は外食を控えていても、収束後の来店を見据えて代金を先払いする「未来応援型」のクーポンになっている。店によっては、テークアウト商品の購入に使うこともできる。[br] 支援の輪は広がりつつあり、市庁では商工労働観光部の有志が今月、市職員全体にクーポンの購入を呼び掛けた。その結果、賛同者から自費で計1183枚の購入の申し出があった。[br] 商工課の佐々木真課長は「飲食業界などから厳しい現状を訴える声が届いている。市職員としても、個人個人で地元の飲食店に協力していきたい」と話す。[br] 青森県の緊急事態宣言は解除されたとはいえ、飲食店の客足は依然として回復しておらず、クーポン販売は事業継続に向けた一助になる。同市番町のそば店「番丁庵」の佐藤彰代表は「クーポンが今後の来店のきっかけになればいい。少しずつでも飲食店の客足が戻って明るい兆しが見えれば、地元経済が回り始めるだろう」と期待を寄せた。[br] はちのへ支援クーポン事業の概要や参加店は、専用サイトで確認できる。「はちのへ支援クーポン」をアピールする番丁庵の佐藤彰代表=20日、八戸市番町