11期ぶり赤字転落/みち銀20年3月期

みちのく銀行(藤澤貴之頭取)は14日、2020年3月期(19年4月~20年3月)の連結決算を公表した。当期純損益は前期の6億7千万円の黒字から一転し、45億9600万円の赤字。リーマンショックの影響を受けた09年3月期以来、11期ぶりに赤字.....
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 みちのく銀行(藤澤貴之頭取)は14日、2020年3月期(19年4月~20年3月)の連結決算を公表した。当期純損益は前期の6億7千万円の黒字から一転し、45億9600万円の赤字。リーマンショックの影響を受けた09年3月期以来、11期ぶりに赤字に転落した。売上高に相当する経常収益は前期比10・6%減の376億4600万円、経常損益は32億900万円の赤字(前期は15億2300万円の黒字)で、4期連続の減収減益となった。

 銀行単体は、本業のもうけを示すコア業務純益は47・9%減の18億8200万円。経常損益は32億7300万円の赤字(前期は12億3400万円の黒字)、当期純損益は44億3200万円の赤字(前期は6億3400万円の黒字)となった。

 店舗の統廃合などで営業経費は減少した一方、大口債権の取り立て不能による与信費用の増加や、新型コロナウイルスの影響による金融市場の混乱で、有価証券の損益が悪化したのが響いた。

 健全性の指標となる金融再生法に基づく開示債権(不良債権)の残高は221億3500万円で、不良債権比率は1・29%(前期比0・13ポイント減)。自己資本比率は連結で7・62%(0・36ポイント減)だった。

 21年3月期の連結決算予想は経常利益10億円、当期純利益5億円を見込む。

 同日の記者会見で藤澤頭取は赤字決算について「非常に厳しい内容。ただ、生産性の向上や有価証券の見直しが進み、今後には期待ができる」と強調。

 新型コロナの影響については「約3割の取引先から相談があった。本格的に影響が出るのはこれからだ。スピード感を持って資金繰りなどに対応し、全力で支えていく」と述べた。