【十和田コロナ感染】50人濃厚接触の恐れ 病院側「対策十分取ったはず」

会見する十和田市立中央病院の丹野弘晃事業管理者=27日、同市
会見する十和田市立中央病院の丹野弘晃事業管理者=27日、同市
十和田市立中央病院に勤務する40代女性看護師が新型コロナウイルスに感染したことを受け、同病院は27日、市役所で記者会見を開いた。同病院はこれまで市内の感染者9人を受け入れており、丹野弘晃事業管理者は「感染対策は十分にしていたつもりだった」と.....
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 十和田市立中央病院に勤務する40代女性看護師が新型コロナウイルスに感染したことを受け、同病院は27日、市役所で記者会見を開いた。同病院はこれまで市内の感染者9人を受け入れており、丹野弘晃事業管理者は「感染対策は十分にしていたつもりだった」と釈明。感染した看護師は感染症病床を担当しており、「統括する立場で直接患者と接することは非常に少なく、感染経路についてはまだはっきりと言えない」と述べた。一方、院内で50人程度が濃厚接触者になる可能性があるとの認識を示した。[br] 会見には丹野管理者と中谷慎志事務局長が出席。丹野管理者は「患者や地域に心配や迷惑を掛け、心よりおわびする。職員の健康管理の徹底など、できうる対策はしっかりやっていた」と陳謝した。[br] 看護師は17日にせきなどの症状がみられたが、勤務を継続したことについて、「本人は毎年春に花粉などのアレルギーで体調が悪くなることがあり、最初の段階ではそれということだった」と説明した。[br] 同病院が今後の不足を懸念していた医療用ガウンやマスクは、現時点で必要な数量を確保しており、十分に対策した上で患者と接していたという。[br] 感染症病床は医師4人と看護師24人による医療チームが担当。多数の関係者が濃厚接触者の恐れがあり自宅で待機する。今後は他の診療科から人員を選抜してチームを再編成する考えを示し、「感染症病床は維持しなければならない」と強調した。[br] 同病院は同日から一般外来や救急診療を制限。病院本館と感染症病床がある別館は約70メートル離れていることから、「ゾーニング(隔離処置)はできている」とし、透析患者などについては相談しながら治療を継続するとした。[br] 一方、地域の中核病院のスタッフが感染したことを受け、市民には衝撃と危機感が広がっている。[br] 同市の30代女性は「父が定期的に通っている病院で驚いた。病院で感染者が出るのが一番怖い」と表情をこわばらせた。70代女性は「感染した看護師の周りからも別の感染者が出てくるかもしれない。医療従事者への差別も心配だ」と警戒した。[br] 市内のある医療関係者は「医療従事者の感染はつらい。入念に対策していた中でも、感染者が出てしまったのだろう」と気遣った。会見する十和田市立中央病院の丹野弘晃事業管理者=27日、同市