【新型コロナ】ようやく入学式の学校も… 八戸の小中学校再び休校

入学式に臨む新入生と保護者=20日、八戸市立小中野小
新型コロナウイルスの感染増加に伴う、緊急事態宣言の拡大を受け、八戸市内の公立小中学校は20日、再び休校期間に入った。度重なる延長で、3月上旬に始まった休校措置は既に1カ月半以上続いており、小中学校に入学したばかりの子どもを持つ保護者からは、.....
有料会員に登録すれば記事全文をお読みになれます。デーリー東北のご購読者は無料で会員登録できます。
ログインの方はこちら
新規会員登録の方はこちら
お気に入り登録
週間記事ランキング
 新型コロナウイルスの感染増加に伴う、緊急事態宣言の拡大を受け、八戸市内の公立小中学校は20日、再び休校期間に入った。度重なる延長で、3月上旬に始まった休校措置は既に1カ月半以上続いており、小中学校に入学したばかりの子どもを持つ保護者からは、学習の遅れや学校生活になじめるかといった不安の声が漏れる。  同日は一斉登校日となり、小中野小(鈴木稔校長)と小中野中(高橋直浩校長)では、7日の実施を延期していた始業式と入学式が行われた。小中野小では、新入生45人が保護者に手を引かれて元気良く登校。鈴木稔校長は「コロナの影響で2週間ほど遅れたが、無事に式を挙行できてうれしく思う」と子どもたちを歓迎した。  真新しい制服姿の37人を迎えた小中野中では、新入生代表の小貝侑矢さんがあいさつ。「(小学)6年生最後の1カ月は残念だったけど、中学生になる準備だと思って過ごしたい」と力強く宣言した。  両校とも簡素な式ながら、保護者はようやく迎えた節目に安堵(あんど)の表情を浮かべた。「他の学校に行った友達が先に式を終えたものだから、ぐずっちゃって」。小学校の入学式に出席した母親(32)は今月上旬の子どもの様子を振り返りつつ、「きょうで少しは、小学生の自覚ができたかな」と胸をなで下ろす。  一方、休校中も開設された放課後児童クラブに登録していない新入生は、外出や新たな人間関係に触れる機会が少ない。別の母親(30)は「人見知りする子だから、大丈夫かな」と懸念する。放課後児童クラブに子どもを通わせる母親(38)も気苦労は絶えない。「人が多い環境に行かせるのも(感染リスクが)不安。何が最善か分からない」と困惑する。  学業の遅れも大きな気掛かりだ。保護者からは「小学校に入ったばかりだから、明確な課題が何もない」、「いきなり中学校の学習に取り組めるだろうか」などの声が漏れる。  共働き世帯には、回答の丸付けといった作業なども負担という。「もし、さらに休校期間が延びたら」と話すのは、小1の子どもを持つ父親(44)。「オンラインの遠隔授業といった手段でも考えてもらわなければ、子どもがずっと暇を持て余してしまう」と憂慮する。  鈴木校長は「5月7日以降順調に進めば、何とか授業内容を終わらせられそう」との見通しを示す。学校行事も選別し、修学旅行や運動会を延期するなど、やりくりを続けている。  ただ、「さらに休校となる可能性も頭の中にはある」と苦笑い。度重なる休校の延長は、現場の教職員の負担にもなっており、心配は絶えない。