久慈市「べっぴんの湯」復活なるか 湯量回復へ試験始まる

注水した井戸内部の圧力を確認する専門業者の社員=31日、久慈市山根町
注水した井戸内部の圧力を確認する専門業者の社員=31日、久慈市山根町
湯量減少で営業を休止している久慈市山根町の新山根温泉「べっぴんの湯」で31日、回復に向けて井戸に大量の水を注入する「圧入洗浄」の試験が始まった。過去2回の調査では原因を特定できず、関係者は今回の結果に望みを託す。肌触りの良さで人気を集めた温.....
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 湯量減少で営業を休止している久慈市山根町の新山根温泉「べっぴんの湯」で31日、回復に向けて井戸に大量の水を注入する「圧入洗浄」の試験が始まった。過去2回の調査では原因を特定できず、関係者は今回の結果に望みを託す。肌触りの良さで人気を集めた温泉は復活できるか。正念場を迎えている。[br] 温泉を所有する市の業務を受注した長内水源工業(盛岡市)が同日、近くの川から引いた水をポンプで井戸に注入する作業をスタート。毎分120~360リットルのペースで1日7時間、5日間で約63万リットルを注水する計画だ。[br] 閉じた状態の井戸に注水することで、井戸深くとつながる地下水脈にも水圧を与え、その刺激で障害物や詰まりが解消されると見込む。終了後には72時間の揚水テストを行い、湯量が増えたか調べる。[br] 1995年の開業時に毎分205リットルあった湯量は、昨年9月末の休業直前には10リットル以下に減少。市は当初、地下800メートルの井戸内部に原因があると見たが、過去の調査で異常はなく、今回は井戸の外に広がる地下水脈に原因を求めた。[br] 今回の試験で回復しなかかった場合は、井戸をさらに掘り下げる、新たな井戸を掘る―といった選択肢が考えられる。ただ、いずれも大規模な工事となり、再開時期は遠のく。[br] 結果は4月末までに判明する見通し。山田一徳市産業経済部長は「過去2回は思ったような結果を得られなったが、悪い方には考えていない。今回こそ期待している」と復活を信じて願いを込める。注水した井戸内部の圧力を確認する専門業者の社員=31日、久慈市山根町