漁獲量、金額とも減少 サバ、スルメイカ振るわず/19年、青森県

青森県海面漁業の漁獲数量と金額の推移
青森県海面漁業の漁獲数量と金額の推移
青森県が25日にまとめた2019年海面漁業調査によると、県全体の漁獲数量は19万1322トン(前年比11・7%減)、漁獲金額は417億2332万円(8・4%減)でいずれも落ち込んだ。漁獲量の落ち込みはサバとスルメイカの不漁が主な要因。金額面.....
有料会員に登録すれば記事全文をお読みになれます。デーリー東北のご購読者は無料で会員登録できます。
ログインの方はこちら
新規会員登録の方はこちら
お気に入り登録
週間記事ランキング
 青森県が25日にまとめた2019年海面漁業調査によると、県全体の漁獲数量は19万1322トン(前年比11・7%減)、漁獲金額は417億2332万円(8・4%減)でいずれも落ち込んだ。漁獲量の落ち込みはサバとスルメイカの不漁が主な要因。金額面では高値傾向だったホタテガイの単価が落ち着いたことなどが影響し、3年連続の減少となった。[br] 魚種別に見ると、サバの漁獲量は1万9360トン(50・2%減)、漁獲金額は22億6500万円(45・9%減)と落ち込み、過去10年で最低水準となった。資源量は安定している半面、9月~11月にかけて北海道東部海域に形成された暖水塊が影響して八戸沖への南下が遅れ、漁期が短くなったことが原因とみられる。[br] スルメイカは1万2017トン(3・3%減)、71億7100万円(6・6%増)。金額は過去5カ年平均比では70・1%にとどまる。スルメイカの群が回遊する太平洋と日本海とも資源が不足しているという。[br] ホタテガイは、数量が9万9154トン(16・3%増)と増加したが、金額は134億8400万円(2・4%減)と伸び悩んだ。主産地の北海道の生産が回復して供給が十分になり、単価が下がったため、金額面では振るわなかった。[br] このほか、国際的な資源管理による漁獲規制の2年目を迎えたマグロは558トン(38・9%増)、24億9600万円(30・3%増)と1年目より増加。マイワシは2万7962トン(40・2%減)、12億6100万円(3・3%減)だった。[br] スルメイカの漁獲対策で県は情報通信技術(ICT)を活用した漁獲管理システムの本格運用へ準備を進めている。スルメイカは1年で親となり、条件次第で資源量が増加に転じる可能性はあるという。[br] 県水産振興課の松坂洋課長は「数年は厳しい漁獲状況が続いている。海洋環境が良くなることを期待したい」と話した。青森県海面漁業の漁獲数量と金額の推移