新型肺炎拡大 八戸市内のタクシー業界も警戒

スプレーで車内を除菌するタクシードライバー。新型コロナウイルスの感染拡大を受け、対応に腐心している=21日、八戸市
スプレーで車内を除菌するタクシードライバー。新型コロナウイルスの感染拡大を受け、対応に腐心している=21日、八戸市
国内での新型コロナウイルス感染拡大を受け、不特定多数の客を乗せる八戸市内のタクシー業界も警戒を強めている。車内がほぼ密閉状態のため、ドライバーからは「いろいろな人を乗せるので不安」との声も。24日現在、青森県内では新型肺炎の感染者は出ていな.....
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 国内での新型コロナウイルス感染拡大を受け、不特定多数の客を乗せる八戸市内のタクシー業界も警戒を強めている。車内がほぼ密閉状態のため、ドライバーからは「いろいろな人を乗せるので不安」との声も。24日現在、青森県内では新型肺炎の感染者は出ていないが、車内に消毒スプレーを噴霧したり、マスクで自己防衛したりと予防に腐心している。[br] 21日午後、JR八戸駅前のタクシー待機場では、マスクをしながら乗客を待つタクシードライバーの姿が目立った。[br] 運転歴約20年の男性運転手(54)は首都圏で新型肺炎の感染者が増えていることについて、「八戸は首都圏や仙台圏からのビジネス客が多い。遅かれ早かれ八戸でも見つかるのでは」と警戒。「だからと言って乗車拒否をするわけにはいかない。今は消毒などできることをやるしかない」と険しい表情だった。[br] 別のベテランの男性運転手(58)は「インバウンド(訪日外国人旅行)も増えていてアジア圏の客を乗せることも多いので怖い。桜の時期や夏祭りの時までには終息してほしい」と切実に語った。[br] 2月に入り、東京都や沖縄県などでタクシー運転手の感染が相次いで確認されたことを受け、八戸市内のタクシー会社も対策を進めている。ドライバーだけではなく、お客を守ることにもつながるからだ。[br] 八戸市や三沢市でタクシー約210台を運行する三八五交通(八戸市)は、2月中旬から車内への消毒スプレー搭載を始めたほか、各営業所にも配置。車内ではドライバーが適宜、噴霧して除菌している。[br] 今後は乗客が手の消毒をできるスプレーの搭載も考えているという。[br] 鈴木一浩総務部長は「まずは現状でできることをやりたい。ドライバーには手洗いやマスク着用を促し、お客様に失礼にならないよう普段通り接するよう心掛けている」と話す。[br] 約50台を所有する八戸タクシー(八戸市)も2月下旬から順次、消毒スプレーの搭載を始める予定。一方、全国的なマスク不足を背景に「ドライバー用のマスクを確保するのに苦労している」と三浦浩社長。市タクシー協会の会長も務めており、「観光シーズンまでには収まらなければ売り上げの減少など業界としても大きな打撃になる。3月の協会の定例会で加盟各社と情報共有していく」と強調した。スプレーで車内を除菌するタクシードライバー。新型コロナウイルスの感染拡大を受け、対応に腐心している=21日、八戸市