八戸港の小口混載輸送、順調スタート 少量の常温貨物を低コストで海外へ

小口混載輸送の荷物をコンテナに積み込む担当者=昨年12月、八戸市(八戸通運提供)
小口混載輸送の荷物をコンテナに積み込む担当者=昨年12月、八戸市(八戸通運提供)
八戸港で昨年12月から始まったイーキューワールドワイド(東京)の小口混載輸送(LCL)サービスが、開始から3週連続で荷物を輸出するなど順調なスタートを切った。コンテナ1個に満たない少量の常温貨物を低コストで海外に運ぶことが可能で、地場産品の.....
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 八戸港で昨年12月から始まったイーキューワールドワイド(東京)の小口混載輸送(LCL)サービスが、開始から3週連続で荷物を輸出するなど順調なスタートを切った。コンテナ1個に満たない少量の常温貨物を低コストで海外に運ぶことが可能で、地場産品の輸出拡大や中小企業のサービス活用などが期待できることから、地元の港湾関係者は「潜在的なニーズはあり、八戸港を定期的に利用してもらうきっかけになる」とみている。今後は、いかに通年での利用を促すかが課題になりそうだ。[br] 八戸港国際物流拠点化推進協議会によると、現在、八戸港でLCLサービスを展開するのは、同社とジャパン・バン・ラインズ(東京)の2社。イーキュー社は長錦商船(韓国)、ジャパン社は南星海運(同)の船を使い、八戸から釜山港まで荷物を運んでいる。[br] イーキュー社のパートナー社として八戸での窓口業務を担う八戸通運によると、LCLサービスは飛行機輸送に比べて輸送時間を要する一方、コストが大幅に安いのが特徴。輸送量などの条件によって異なるが、10分の1以下の費用で輸出できるケースもある。加工食品や日本酒など日持ちする商品の他、海外赴任先への荷物の運搬などビジネス以外でも利用可能という。[br] 現在、八戸港のコンテナ貨物は紙・パルプや産業機器、素材などが多くを占めるが、LCLサービスによって取り扱い可能な品目が多様化し、同港の機能強化や海外展開を見据える地元中小企業の後押しにもつながりそうだ。[br] 同港のLCLを利用して加工食品などを東南アジアに輸出している「ビー・ワールドグループ」(東京)海外事業部の城戸敏部長代理は「これまでは関東の港から出していたので、青森から直接輸送することで関東圏までの陸送のコストがなくなるメリットは大きい」と強調。[br] 同協議会の担当者は「小規模事業者などが最初に八戸港を利用する際にも使いやすいサービス。多様なニーズを取り込めるようLCLサービスを売り込んでいきたい」としている。小口混載輸送の荷物をコンテナに積み込む担当者=昨年12月、八戸市(八戸通運提供)