【八戸三社大祭】エンジン使用「安全な運行目指す」 ルール化後初開催

31日に開幕する今年の八戸三社大祭は、山車運行でエンジン動力の「アシスト(補助)使用」がルール化されて初の開催となる。国土交通省と警察庁が昨年11月、全国の山車行事に関する新基準を示したことを受け、三社大祭も独自の安全措置を講じた上で適用。.....
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 31日に開幕する今年の八戸三社大祭は、山車運行でエンジン動力の「アシスト(補助)使用」がルール化されて初の開催となる。国土交通省と警察庁が昨年11月、全国の山車行事に関する新基準を示したことを受け、三社大祭も独自の安全措置を講じた上で適用。祭り会場の八戸市中心部をはじめ、「山車の集合場所から合同運行の出発地点」と「合同運行の終了地点からけん引車の接続場所」の区間でも、人力に加えてエンジンの併用が許可された。各山車組はこれまでも補助動力を使用していたが、明確化されたルール下で安全運行を図る。[br] 両省庁が提示したルールは、安全措置が講じられた祭り会場での山車は「道路運送車両に該当しない」―との内容。三社大祭の運行を巡っては、停止した山車の発進や坂道のサポート、人力だけでは危険な場合などに限りエンジンの補助的な使用が容認されていたものの、関係機関によって捉え方にばらつきがあった。[br] 八戸三社大祭運営委員会は新基準に基づき、三社大祭の現状に合わせたエンジンの補助使用に関する検討に着手。事務局の八戸圏域版DMO(観光地域づくり推進法人)「VISIT(ビジット)はちのへ」によると、昨冬から全27山車組に実際の運行状況や課題を聞き取るなどし、青森県警と協議を重ねながら、今月中旬に新ルール下での運用方法を取りまとめた。[br] 合同運行の他、長者まつりんぐ広場など山車の集合場所から合同運行の出発地点、運行終了地点からけん引車の接続場所までの区間も祭り会場と位置付け、それらのエリアでは補助動力の使用が許可された。[br] 独自の安全対策として、運営委は合同運行経路の交差点を中心に警備員を配置し、観覧者が道路にはみ出さないように注意を促す。各山車組は4人のメンバーを山車の周囲に配置するなどし、安全運行に努める。[br] 一方、山車小屋から道路に出入りする際、けん引車が敷地内に入れずにエンジン動力が必要な組は、個別に警察と協議して運用方法を決める。これまで通り、山車小屋から集合場所までの区間は人力またはけん引による搬送とし、運行終了地点から自走で山車小屋に戻るのも認められていない。[br] はちのへ山車振興会の小笠原修会長は「エンジン動力の使用は、担い手不足の山車組を将来にわたって存続させることにもつながる。適切に運用し、より安全な山車の運行を目指したい」としている。