青森県は10日、今月に青森市で確認された新型コロナウイルスの感染者2人から、感染力の強いN501Y変異株が検出されたと発表した。N501Y変異株の確認は県内で計4例となった。同日は32人の新規感染を確認。五所川原保健所管内の飲食店で関連も含め計10人が絡むクラスター(感染者集団)が発生した。県内の累計感染者は1813人となった。[br][br] 変異株への感染は民間検査機関によるスクリーニング検査で分かった。1人は県外関連の感染者で、もう1人は経路不明。今後、南アフリカ型やブラジル型に見られるE484K変異があるかを調べるため、国立感染症研究所(東京)に検体を送るという。[br][br] 県感染症対策コーディネーターの大西基喜医師は「(変異株の感染者の)規模はまだ小さい」とした上で、変異株のまん延防止に向けて「大型連休中に帰省の自粛を求めたように、人の流れを限定することが重要だ」と強調。青森市の本町地区で頻発したクラスターでは変異株が見つからなかったと明らかにした。[br][br] 10日の新規感染者は保健所管内別で弘前18人、青森市8人、五所川原5人、上十三1人。[br][br] クラスターが判明した五所川原管内の飲食店では、同管内の10代=性別非公表=と20代男女、8日に感染が確認された30代女性=同管内=と弘前管内の20代男性2人の計6人が利用者または従業員。関連で五所川原管内の10歳未満と20代男性、弘前管内の20代と50代の女性2人が感染した。[br][br] 接待を伴わない比較的小規模な店で、酒類を提供していた。県は、利用者が特定できているため店名を公表しないとしている。[br][br] このほか、弘前管内の10~70代男女11人、青森市の40~80代以上の女性5人は既に感染が判明している人の知人か同居人だった。[br][br] 経路不明者は弘前管内の20代男女4人と80代以上男性、青森市の10代と40代女性、80代以上男性、上十三管内の30代男性の計9人。[br][br] 入院者数は過去最多となる84人で、県内に201床ある病床の使用率は41・8%となった。