青森県が3日までにまとめた県内40市町村の2021年度普通会計当初予算総額は、前年度比1・7%減の6621億5600万円で、2年連続の減額となった。歳出の内訳では、義務的経費が47・6%(前年度比0・8ポイント増)、投資的経費が10・9%(2・5ポイント減)、物件費などその他が41・5%(1・7ポイント増)。20年度に八戸市などの数市町村が大規模な建設事業を完了した反動で、歳出が減ったとみられる。[br][br] 予算が減ったのは27市町村で、前年度より8市町村増えた。歳出の減少額は八戸市が最多の68億700万円。新大橋の整備費が減ったことや新美術館の建設完了などが要因。20年度に新本庁舎が完成した南部町は32億3800万円減となった。[br][br] 歳出の増加額が最も大きかったのは平川市の33億1700万円で、新本庁舎建設事業費や小学校改築事業費を計上。22億1100万円で続く三沢市は、焼却施設整備や火葬場改修で増額した。次いでむつ市19億9300万円、東通村19億2700万円など。[br][br] 市町村の貯金に当たる積立金残高は10・7%減の1507億4400万円となる見込み。元々減少していたことに加え、新型コロナウイルスの経済対策で多くの市町村が基金を活用した事業を行い、減少傾向に拍車をかけている。県市町村課の担当者は「予算の状況を見極めつつ、コロナ対策を実行してほしい」と呼び掛けた。[br][br] 普通会計は、一般会計と公営事業会計以外の特別会計の合計額を指す。