青森港・クルーズ船再開の動き コロナ感染対策を徹底、市民との接触最小限に

座席の間隔を空けたラウンジ。テーブルの上にはQRコードを貼り付け着席した乗客を把握する(商船三井客船提供)
座席の間隔を空けたラウンジ。テーブルの上にはQRコードを貼り付け着席した乗客を把握する(商船三井客船提供)
新型コロナウイルスの感染拡大で中止されていた国内クルーズ船の青森港への寄港が23日、1年5カ月ぶりに再開する。5月1日の寄港も決まっているほか、夏祭り時期の寄港に合わせた乗船予約も始まっている。運航会社は、昨年2月に発生した船内の集団感染を.....
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 新型コロナウイルスの感染拡大で中止されていた国内クルーズ船の青森港への寄港が23日、1年5カ月ぶりに再開する。5月1日の寄港も決まっているほか、夏祭り時期の寄港に合わせた乗船予約も始まっている。運航会社は、昨年2月に発生した船内の集団感染を教訓に対策を徹底している。運航実績を重ね、安全性をアピールしたい考えだ。一方、県や市は市民との接触機会を最小限にするなど、感染対策を講じた上で受け入れる。[br][br] 青森市によると、2020年は計25本の寄港と過去最高となる約4万2千人の乗客数を見込んでいたが、新型コロナの影響でゼロになった。運航各社は感染対策をマニュアル化するなどして昨秋から順次運航を再開。ただ、これまで青森港への寄港はなかった。[br][br] 先陣を切って23日に青森港へ寄港するのは、商船三井客船(東京)の「にっぽん丸」。5月1日には郵船クルーズ(横浜市)の「飛鳥2」も姿を見せる。いずれも横浜港を出港し、北海道や東北を周遊する予定。[br][br] にっぽん丸は乗客115人が乗船し、20日に出港した。県内では、弘前市など津軽地方の桜の名所を観光するという。[br][br] 商船三井客船の広報担当によると、感染対策として▽船内に持ち込まない▽船内で拡大させない―の2点を徹底。乗船前のPCR検査を義務化し、陰性の乗客のみ乗船を許可している。[br][br] 船内では、QRコードを活用し乗客の行動を把握。ラウンジなどで着席場所や時間を記録し、感染者が出た場合の経路特定に備える。寄港地の交通機関や飲食店は、事前に感染対策が取られているか確認した上で利用するという。[br][br] 昨年11月の運航再開以降、乗客の感染は確認されていない。担当者は「クルーズ船に定着してしまった危険なイメージを払拭(ふっしょく)するため、できる感染対策は全て行っている」と強調する。[br][br] 一方、新型コロナの感染拡大が続く中、受け入れる県と市は、寄港に合わせ行っていた歓迎セレモニーの中止を決めた。職員による観光案内のみを実施。ターミナルへの入場を制限し、乗客と市民の接触を極力減らす方針だ。[br][br] 市の担当者は「受け入れる側も万全を期して臨む」とし、「感染が抑えられ、多くの乗客を喜んで迎えられるような状況になることを期待したい」と述べた。座席の間隔を空けたラウンジ。テーブルの上にはQRコードを貼り付け着席した乗客を把握する(商船三井客船提供)