【月刊Dash】ライバルの背追い全国準優勝/なぎなた柴田昇翔(一戸高)

柴田昇翔
柴田昇翔
日本古来の武道に由来し、長さ2メートル以上の武具を操って技を繰り出すなぎなた競技。全国の精鋭52人で争われた全国高校選抜大会(先月21日・兵庫県伊丹市)の男子個人で、準優勝を果たしたのが柴田昇翔(一戸2年)だ。 (月刊Dash4月号から記事.....
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 日本古来の武道に由来し、長さ2メートル以上の武具を操って技を繰り出すなぎなた競技。全国の精鋭52人で争われた全国高校選抜大会(先月21日・兵庫県伊丹市)の男子個人で、準優勝を果たしたのが柴田昇翔(一戸2年)だ。[br] (月刊Dash4月号から記事をセレクトしてお届けします)[br][br] 岩手県北地方では、一戸町が2016年の国体で開催地となるなど盛んだが、男子の競技者はそれほど多くない。[br][br] 競技との出合いは中学入学直後の部活動体験入部の時。それまでは「なぎなたという競技があるのを知っていた」程度だったが、その日、入部を即決し、のめり込んでいった。[br][br]「初めて間近で見て、技の美しさ、鋭さに心を奪われた」からだ。[br][br] 入部以来、チームメイトながら目標となったのが、同じ地区に住んでいた南舘日奈太(盛岡三2年)。部活後や練習がない日は、南舘の自宅前で幾度と対戦した仲だ。[br][br] とはいえ、小学1年から競技を始め、当時既に全国で活躍していた南舘との実力差は大きく「いつも見上げていた」。負けるのが悔しく、「いつか絶対に勝つんだ」と必死に食らい付いた。ライバルの背中を追うことが「競技を続ける上でのモチベーションにもなった」。[br][br] 高校は離れ離れになったが、共に高め合ってきた2人は先月、全国選抜大会の“頂上決戦”で相まみえた。互いに手の内を知る者同士、白熱した戦いとなった。最後は判定の末、経験値や技の精度で上回るライバルに軍配が上がった。「あと一歩届かず悔しい」。それでも、準優勝には納得している。「準決勝、決勝は楽しんで試合できた。初めての全国大会ですごい結果が出た」と喜ぶ。[br][br] 男子のなぎなた競技はインターハイや国体の正式種目になっていない。柴田にとって次の全国大会は、8月に予定される幸村杯第6回全国高校男子選手権(和歌山)。「基本重視の美しい試合をして、一本取って勝つ」。最高の舞台で、ライバルへの雪辱に燃えている。[br][br] しばた・かける 2004年9月生まれ。一戸町出身。町立一戸小-一戸中-一戸高2年。中学1年からなぎなたを始め、先月21日の全国高校選抜大会男子個人で準優勝。身長173センチ、体重80キロ。柴田昇翔