青森県は25日、県内の祭りや観光イベントの開催を後押ししようと、新型コロナウイルス感染防止策の目安となるガイドラインを公表した。感染状況と開催判断の基準を設定したほか、祭りの形態ごとに感染対策を詳細に示した。県は「県内観光において祭りは欠かせない。さまざまな状況に応じた対策を列挙したので、各地域で活用してほしい」としている。[br][br] 県によると、本年度は2月までに129の祭りが中止となった。各団体から感染対策の指針を求める声が寄せられたため、専門家を交えて昨秋から作成を進めてきた。[br][br] ガイドラインでは、感染状況と開催の判断基準として五つのレベルを設定。県内と県外の感染状況に応じた、開催の可否や収容率の目安を記した。 実際の感染対策については(1)山車祭りなどの「参加観覧型」(2)地域の盆踊りといった「地域コミュニティー型」(3)桜祭りに代表される「入場観覧型」に分類。さらに会場内の人の流れや場面に応じた防止策を、3段階に分けて整理した。[br][br] 八戸三社大祭や青森ねぶた祭が該当する参加観覧型では▽開催前からの観覧時のルールの周知▽会場内での飲食可能な場所の指定―などの対策ポイントを列挙。開催が迫る各地の桜祭りなどの入場観覧型では▽混雑情報の発信による密防止▽観覧ルートの明示―などの必要性を指摘した。[br][br] 県はガイドラインを市町村に配布するほか、ホームページでも公開。最新の感染防止策や夏祭りでの実証などを踏まえ、さらに実効性を高めていく方針だ。