【センバツ】健闘たたえ「夏も甲子園に」 スタンド応援団500人

7回に2点を奪い、喜びに沸く三塁側アルプススタンドの八戸西応援団。保護者、OBらが拍手を送でナインをたたえた=22日、阪神甲子園球場
7回に2点を奪い、喜びに沸く三塁側アルプススタンドの八戸西応援団。保護者、OBらが拍手を送でナインをたたえた=22日、阪神甲子園球場
第93回選抜高校野球大会で八戸西が初戦に臨んだ22日、阪神甲子園球場の三塁側アルプススタンドには八戸市内外から保護者や在校生、OBら約500人が駆け付けた。チームが序盤から劣勢に立たされても、攻撃時は全員が逆転を信じ、総立ちで拍手やメガホン.....
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 第93回選抜高校野球大会で八戸西が初戦に臨んだ22日、阪神甲子園球場の三塁側アルプススタンドには八戸市内外から保護者や在校生、OBら約500人が駆け付けた。チームが序盤から劣勢に立たされても、攻撃時は全員が逆転を信じ、総立ちで拍手やメガホンを叩いて大応援。応援団の祈りは結局届かなかったが、試合後は晴れ晴れとした表情で、悔しがるナインの健闘をたたえた。「よく頑張った」「夏も甲子園に連れてきてくれ」[br][br] 昨秋からチームを牽引してきたエース福島蓮の父剛さん(44)と母由香子さんは息子の投球に釘付けになっていた。剛さんが野球、由香子さんがソフトボールを学生時代にやっていたことが縁で、野球を始めたという福島。由香子さんは「まさか甲子園に連れてきてくれるとは思っていなかった。成長を感じる」としみじみ語った。[br][br] この日は立ち上がりから制球に苦しみ、5失点で途中降板だった福島。剛さんは「一番悔しいのは本人。この悔しさをバネに、夏も甲子園を目指しくれれば」とねぎらった。[br][br] 二回には甲子園でのチーム初安打が生まれた。左前打を放ったのは廣田大和。応援に駆け付けた京都府在住の兄真龍さん(20)によると、八戸西に入学後は部活を終えて帰宅する午後8時以降、雨の日も雪の日も毎日ランニングを欠かさなかったという。そんな努力を知っている真龍さんは「頑張りが報われてうれしい。試合には敗れたが、甲子園で応援できたことに感謝している」と目を細めた。[br][br] リサイクルボール活動や障害者スポーツなどで八戸西と交流のあった県立八戸高等支援学校からは、2年野辺地碧流(へきる)さん(17)と1年沢目吏輝(りき)さん(16)が現地応援を熱望して保護者とスタンドで観戦した。八戸西の在校生と一緒にバスで甲子園入りした2人。特に野辺地さんは「ボッチャ」などの障害者スポーツでナインとの交流があったといい、「身近にいた元気で優しい人たちが甲子園で活躍する姿に感動した。自分たちの活動が少しでも選手の力になっていたらうれしい」と声を弾ませた。[br][br] 八戸西の在校生約250人も仲間の晴れ舞台を応援。生徒会長の2年道地来阿さんは「選手たちは文武両道の姿を示してくれた。いい試合をしてくれたことを誇りに思う」と感無量の様子。野球部メンバーと仲がいいという2年山口柊人さんは「選手たちが緊張しているのが伝わった。勝利できなかったのは残念だが、まだ夏がある。強豪私立を倒して、また甲子園で戦ってほしい」と期待を込めていた。   (上村公悟)7回に2点を奪い、喜びに沸く三塁側アルプススタンドの八戸西応援団。保護者、OBらが拍手を送でナインをたたえた=22日、阪神甲子園球場