聖寿寺館、三戸城、田子城「城づくりから見える南部氏」解説/田子町民研修会

トークセッションで南部氏について語る(右から)野田尚志さん、布施和洋さん、木村明彦さん
トークセッションで南部氏について語る(右から)野田尚志さん、布施和洋さん、木村明彦さん
田子町などが主催する本年度の町生涯学習町民研修会が21日、町中央公民館で開かれた。三戸南部氏や関連文化財を調査、研究している3人が「城づくりから見える南部氏の生き方について」と題して講演し、町民約60人が情報と財力を生かして一族を繁栄に導い.....
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 田子町などが主催する本年度の町生涯学習町民研修会が21日、町中央公民館で開かれた。三戸南部氏や関連文化財を調査、研究している3人が「城づくりから見える南部氏の生き方について」と題して講演し、町民約60人が情報と財力を生かして一族を繁栄に導いた南部氏の手腕に理解を深めた。[br][br] 講師を務めたのは、ごのへ郷土館館長の木村明彦さん、三戸町教委の野田尚志さん、南部町教委の布施和洋さん。前半は1人ずつ登壇して聖寿寺館(南部町)、三戸城、田子城の調査結果などを解説し、後半は3人でトークセッションを行った。[br][br] 布施さんは、聖寿寺館で当時としては最新の築城技術が早い段階で導入されており、都で流行した犬型土製品が出土したことを紹介。「都から最も離れた遠国の大名ながら、中央の情報や技術を仕入れて機敏に戦国の世を生き抜いた」と評価した。[br][br] 野田さんは三戸城の石垣に着目。青森県内では石垣のある城は珍しく、幅約9・5メートルとされる「大御門」と合わせて「実力を示し、威信を高める効果を狙ったのでは」と述べた。[br][br] 田子城について調査している木村さんは、交通の要衝だった立地や内部構造などを説明。参加者に「城の素晴らしさや当主たちの偉業を子どもにも伝えてほしい。それが未来への投資になる」と呼び掛けた。トークセッションで南部氏について語る(右から)野田尚志さん、布施和洋さん、木村明彦さん