南八甲田の登山道管理に関する連絡会が17日、十和田市役所で開かれ、市が南八甲田に隣接し、管理者が定まっていない赤沼エリアの山道について、来年度、管理が可能かどうか現地調査を行う考えを明らかにした。同エリアでは昨年、無断整備などが判明し、関係者から管理主体を明確にするよう求める声が上がっていた。[br][br] 赤沼エリアは国の特別保護地区に準ずる第1種特別地域に指定されているが、利用を前提としていないことから管理方針が決まっていない。一方、近年は秋の紅葉期を中心に入山者が増加しており、遭難防止を目的とした無許可の看板設置や無断整備が行われ、問題となっている。[br][br] 会議には環境省や青森県、山岳団体、警察・消防など約20人が出席。市商工観光課の担当者は「市に(管理を求める)相談があった。市が管理者になる約束はできないが、第一歩として、登山道として活用する可能性を調査したい」と述べた。[br][br] 一方、無断整備について、参加した山岳団体からは一部、整備の必要性を強調する声が上がった。[br][br] 同省十和田八幡平国立公園管理事務所の担当者は「手続きを踏む必要があり、必要以上の行為も気になる。まずは行政が対応するという考えで、関係者が納得する形で連携していきたい」と理解を求めた。[br][br] また、同事務所は、2018年度から管理主体になっている南八甲田の登山道「南八甲田縦走線」(約12キロ)について、案内標識や立入禁止柵などを9月までに設置することを報告した。